■大津市・第三者委報告書 「いじめが自殺の直接的要因」
滋賀県大津市でいじめを受けていた男子中学生が自殺した問題を調査していた市の第三者委員会が、「いじめが自殺の直接的要因」と断じる報告書を市に提出しました。
大津市の中学2年の男子生徒が自殺した問題を5か月にわたり調査してきた、第三者調査委員会。
午後2時、越直美市長に227ページにわたる調査報告書を手渡しました。
報告書では、自殺した男子生徒はAと表記されていて、Aに対する陰湿ないじめが詳しく記されています。
「同級生が『自殺の練習をするから早よせいよ』とAに向かっていった。Aは嫌そうな顔をして、何度も『嫌や』と言った」(報告書から)
「同級生が蜂の死骸をAの唇に近づけて『口をあけなかったら…』と言っていた。Aは抵抗しながら、唇の上に乗せられた蜂を吹き飛ばすようにした」(報告書から)
男子生徒は、自殺直前の1か月間に粘着テープを巻き付けられたり、ズボンを脱がされるといった19種類のいじめを受けていたと指摘。
そして、同級生に自殺をほのめかしていたことも明らかになりました。
「Aは友人に『おれ死にたいわ』とぼそぼそと、1日に2,3回、口にしていた。告白された友人は『死ぬなよ』と声をかけると、Aは『わからん』あるいは『ありがとう』という言葉を繰り返した」
報告書は男子生徒の自殺について「いじめが直接的要因になったと考える」と断定、「因果関係は不明」という学校や教育委員会の説明とは異なる判断を下しました。 (01/31 19:06)
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