漫画雑誌を読んでたら「漫画家のお取り寄せ」特集がありましてね。
ふと目をひいたのが「タヌキケーキ」なる商品。
ところが、商品の写真が載ってない!
漫画でデフォルメで描いてあるから、本当のところがようわからん。
でも文章を読むと、私の「よう食うかいアンテナ」がピピピ、と立ったのですね。
で、ネットであちこち検索して見つけたのがこれ。
漫画のとはメーカーが違うけどまあええか、という理由は、後述。
三重県志摩市志摩町「菓子工房 シマヤ」さんが40年以上作り続けているケーキです。
「伊勢志摩産 絶滅危惧種 風水開運 他抜(たぬき)」…なんかすごい名前やなあ。
「他を抜く」に通じる縁起もので、受験や勝負事にトンカツ同様に食すると、ご利益があるかも。
(サイトの商品説明より)
「かも」が正直でよろしい
箱を開けるとおお!五色のおタヌキ様がお出ましです。
(ミミズクにも見えないことはないが…)
スポンジの胴体にバタークリームの頭を乗せてチョコレートで覆い、目・耳・鼻をつけたもの。
大変手間がかかるケーキです。たぶん工場生産は無理でしょうね。
手作りゆえに同じ顔はひとつもないのが、よりリアル感を出していますので。
そして、この色は風水にのっとってちゃんと意味があります。
口溶けのよいチョコレートの「茶色他抜」は、落ち着き、集中、忠実さ。
ホワイトチョコの「白色他抜」は、財運、人間関係改善、リラックス。
それから…おっとその前に「絶滅危惧種」の意味を説明しておきましょう。
私の記憶には全くないのですが、この「たぬきケーキ」、昭和40年代~50年代に全国に生息していたそうなんです。
その頃はまだ生クリームが高価だったので、確かにケーキはバタークリームでした。
しかし我が家は貧乏であったためバタークリームのケーキも買えず、誕生日とクリスマスだけ「デコレーションケーキ」を食べることができたのよね。
そんな我が家の経済事情はともかく。
その後、生クリームの価格が下がり、ケーキも工場生産の時代になると。
手間がかかり、生クリームよりこってりした味わいのバターケーキは消費者に敬遠されるようになり。
タヌキケーキは次第に姿を消していったのです。
けれどもそのレトロな味わいに根強いファンも、少なくはありません。
昔ながらの「町のケーキ屋」さんの中には、タヌキケーキを作り続けてはるところもあるようです。
ただ、生息地はなかなかつかめません。
かの漫画家さんは、お店と直接やりとりされているようで、店名を検索してもヒットしませんでした。
通販で買えるのは「菓子工房 シマヤ」さんのみのようです。
つづき。
ストロベリーチョコの「桃色他抜」は、幸運、恋愛、結婚。
レモンチョコの「黄色他抜」は、金運、変革、変化。
そして抹茶チョコの「緑色他抜」は、安らぎ、健康、安全、才能UP。
どうです、これら五色のおタヌキ様をありがたくいただけば、開運間違いなし!かも。
お味も、バタークリームでもしつこくないし、チョコで覆われてるけど甘ったるくないし。
スポンジには蜂蜜とアーモンド粉が入ってふんわり、風味もよろしい。
レトロでありながら現代的。
というのも「菓子工房 シマヤ」さんの二代目が5年前に材料を見直し、今の消費者に受け入れられる味に“品種改良”したそうなんです。
その結果、絶滅危惧種にもかかわらず、茶色以外のタヌキケーキが次々と“突然変異”で誕生したのですからめでたし、めでたし。
「菓子工房 シマヤ」さんにはほかにも美味しいケーキが沢山あるにもかかわらず、タヌキケーキが一番売れると苦笑いされております。
一度食べたら化かされて?ずっと食べ続けたくなるんだな、これが。
開運を願う皆様、お取り寄せは、こちら
からですぞ。
…それにしてもなんでほかの動物違ごて「タヌキ」やったんやろう?
その理由は未だ、謎に包まれております。
ご存知方いらっしゃいましたら、教えてください。
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