生活保護費:詐欺容疑で中間市職員ら4人逮捕 福岡県警

毎日新聞 2013年01月30日 11時21分(最終更新 01月30日 16時13分)

中間市役所の家宅捜索を終え、資料を運び出す捜査員ら=福岡県中間市で2013年1月29日午後7時半ごろ、小畑英介撮影
中間市役所の家宅捜索を終え、資料を運び出す捜査員ら=福岡県中間市で2013年1月29日午後7時半ごろ、小畑英介撮影

 福岡県中間市の生活保護不正受給事件で福岡県警は30日、同市職員で元福祉事務所保護課係員の松尾励路(れいじ)容疑者(38)=同県直方市感田(がんだ)=と受給者ら男女3人の計4人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。松尾容疑者と同様に生活保護を担当するケースワーカーだった別の市職員の男についても逮捕状を取り、行方を追っている。5人の不正受給額は計約103万円に上る。不正受給を見抜くべきケースワーカーが受給者とともに現金をだまし取った事件は極めて異例。

 他に逮捕されたのは、内縁関係にあり福岡市早良区賀茂に同居するアルバイト、福田運(はこぶ)(62)▽フィリピン国籍で介護士のウエノ・マリリン・ヌンシオ(44)両容疑者と、覚醒剤事件で受刑中の無職、釜床(かまとこ)かつ枝容疑者(65)。釜床と福田容疑者は姉弟。松尾容疑者がウエノ容疑者の、もう1人の職員が福田容疑者のケースワーカーだった。

 福田、釜床両容疑者は容疑を認めているが、松尾容疑者は「不正に手続きしたつもりはない」、ウエノ容疑者は「釜床容疑者に言われた通り手続きしただけ」とそれぞれ否認している。

 5人の容疑は、09年7月上旬〜12月下旬、ウエノ容疑者が実際は福岡市に住み一定の収入があるのに、中間市在住で貯金も収入もなく生活保護を受ける必要があるとうその申請をして、約78万円の支給を受けたとしている。また、松尾容疑者を除く4人は09年8月上旬〜9月上旬、福田容疑者が福岡市に住み一定の預貯金があるのに、ウエノ容疑者と同様の手口で約26万円を受けたとしている。

 捜査関係者によると、松尾容疑者ら2職員は見返りとして金銭を受け取った可能性がある。

 受給者の増加が国や地方の財政を圧迫する中、政府は生活保護費のうち月々の日常生活費に相当する「生活扶助」について、13年度から3年間で総額740億円減額する方針を決めている。【遠山和宏】

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