詐欺容疑:愛知県職員逮捕 難病給付金を不正請求
毎日新聞 2013年01月30日 00時59分(最終更新 01月30日 01時01分)
愛知県が難病患者に医療費を助成する「特定疾患医療給付事業」の給付金をだまし取ったとして、県警中署は29日、名古屋市緑区東神の倉、県職員、大西佑典(ゆうすけ)容疑者(27)を詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕した。
容疑は12年8月から9月までの間、給付申請書に県内の特定疾患患者2人の実名を勝手に書き込み、書類を県の担当課に郵送し現金約90万円をだまし取ったとしている。通院を証明する書類なども偽造。金は生活費などに充てていた。「ストレスでむしゃくしゃしてやった」と容疑を認めているという。
中署によると、大西容疑者は08年4月から11年2月まで、医療費の給付業務を担当する健康対策課に勤務。未遂を含め10年8月下旬から12年11月下旬までの間、計10回18件の不正請求を行い約680万円をだまし取ったとみて裏付けを進める。
特定の患者から複数の申請があるため、県が病院に問い合わせて不正が発覚。昨年12月に県が同署に相談していた。【石山絵歩】