トップ投資を学ぶチャートに強くなろうストキャスティクスの使い方 - 売買タイミングをつかもう
今の株価が割安か、割高か(=売られすぎか、買われすぎか)という相場の過熱感を判断するときに使われる代表的なテクニカル指標が「RSI」、「RCI」、「ストキャスティクス」です。
第15回では、「RSI」「RCI」に関してご紹介しましたが、今回は「ストキャスティクス」について見ていきましょう。
「ストキャスティクス」とは、米国のジョージ・レイン氏によって考案されたオシレーター系のテクニカル指標です。株価の「売られ過ぎ」、「買われ過ぎ」を判断するための指標で、下落相場では"終値は安値近辺で取引が終わり"、上昇相場では"終値が高値近辺で取引が終わる"傾向があるという前提のもと開発されました。
株価と日数の振幅を元に計算され、先行するライン「%K」と、遅行するライン「%D」という動きが異なる二本のラインの『水準』や『クロスの仕方』から、割高、割安の売買タイミングを探すことができる指標です。
「ストキャスティクス」では、一定期間(一般的に9日)の高値や、安値と、当日の終値を元に計算されています。
>>計算方法について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください
ストキャスティクスには「%K」と「%D」がありますが、ケンミレのストキャスティクスでは、%Dを中心に見て「0%に近づくほど売られ過ぎ」、「100%に近づくほど買われ過ぎ」といった形で活用することができます。
また、一般的には30%以下にラインがある状態を売られ過ぎ、70%以上にラインがある場合を買われ過ぎの水準と判断します。
さらに、"売られすぎ"、"買われすぎ"ゾーンの中で「%K」と「%D」の二本のラインが交差するポイントを"売買タイミング"としています。イメージとしては移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスと同じように考えます。
では、実際に「ストキャスティクス」を表示させたチャートを見てみましょう。
一般的には30%以下にラインがある状態を売られ過ぎ、70%以上にラインがある場合を買われ過ぎの水準と判断しますが、それぞれの銘柄によって成長力も、人気度も異なりますから、売られすぎ、買われすぎとなる判断の数値は違ってきます。 このため、テクニカル指標を使うときには、それぞれの銘柄に合わせて「最適化」することが大切です。
「ストキャスティクス」の最適化は、「RSI」や「RCI」と同様に、過去のチャートを見て、チャートの"高値、安値"と、"ストキャスティクスの山、谷"が合うように、計算日数を調整します。
そして、「この銘柄は、数値がどの程度まで下げると(=売られすぎると)株価が上昇に転じるのか」、反対に「数値がどの程度まで上がると(=買われすぎると)株価が下落に転じるのか」を調べてから、「ストキャスティクス」を使います。
チャートと、「ストキャスティクス」の山谷が合う計算日数が見つからなかったり、山谷を合わせてみても、売られすぎ、買われすぎとなる数値が見つからなければ、今、その銘柄には「ストキャスティクス」は使えないということです。
この場合は、「RSI」や「RCI」を使ってみるなど、他の指標を使い、その銘柄の株価の動きに「ぴたり」とはまる指標を探し、見つかったときだけ判断を行ないます。
POINT
・ 「ストキャスティクス」は過去の高値、安値を利用して現在の株価の割高、割安を判断するテクニカル指標。
・ケンミレのストキャスティクスはその銘柄にあわせた日数で最適化してくれるので、判断基準の一つとして活用しよう。
「ストキャスティクス」をはじめ、各種テクニカル指標は「最適化」することで、より指標の精度をアップして使うことができます。しかし、銘柄に合わせて1つ1つ「最適化」していくのはなかなか大変な作業です。
そこでケンミレでは、売買タイミングをつかむため「日足」チャート上で「ストキャスティクス」などの各種テクニカル指標を表示すると、自動的に最適化された計算された日数を使って指標を使えるようになっています。(※自動的に「最適化」する機能は、会員用高機能チャートでご利用いただけます)
会員用高機能チャートは、デモチャートで体験していただけます。
ケンミレのチャートでは、確認したい企業の「銘柄コード」(株式市場で、企業を特定するための固有の番号)か「企業名」を入力すれば、簡単に株価チャートを見ることができます。 銘柄コードがわからなくてもチャートを出せるので、知っている会社の名前を入れて、いろいろな企業のチャートを見てみましょう。