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キヤノン 円安で1000億円増益に
1月30日 20時45分

キヤノン 円安で1000億円増益に
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大手精密機器メーカーの「キヤノン」は、ことし1月から1年間の業績予想を発表し、円安が進む為替の影響だけで、本業のもうけを示す「営業利益」が、昨年度に比べて1000億円以上、押し上げられるとする見通しを明らかにしました。

キヤノンが、30日発表した去年1月から12月までの1年間の決算によりますと、円高や日中関係悪化の影響で、売り上げは3兆4797億円と前の年より2.2%減少し、本業のもうけを示す営業利益も3238億円と14.3%減少して、2年連続で減収減益となりました。
一方で、今月から始まることし1年間の業績については、売り上げが昨年度より9%、営業利益が26%それぞれ増えて、3年ぶりの増収増益になると予想しています。これは、為替市場で円安が進んだことから、売り上げが2029億円、営業利益が1092億円、それぞれ押し上げられることが主な要因だとしています。
キヤノンは、為替市場の実勢に合わせて、事業計画の前提とする「想定為替レート」を修正し、去年1年間の実際のレートより、ドルはおよそ5円、ユーロはおよそ12円、それぞれ円安水準の1ドル85円と、1ユーロ115円に設定しました。
会見で、キヤノンの田中稔三副社長は「今の1ドル90円台の為替の水準からすると、控えめな見通しを立てた。ことしの後半からは、日本やアメリカ、中国などで、景気対策の効果が出て、消費も回復すると期待している」と話しています。

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