佐賀県で26〜28日にあった日本教職員組合の教育研究全国集会(教研集会)。今年はのべ1万人の教師が集い、700本を超す実践例が発表された。注目を集めた実践内容を紹介する。
■いじめと死 「よだかの星」題材に
【宮坂麻子】大分県立宇佐支援学校の和田佐栄教諭(47)は、宮沢賢治の「よだかの星」を題材に、「いじめと死」を考える授業を報告した。
「よだかの星」は、周囲から虐げられ、名前まで変えろと言われて居場所を失った鳥の「よだか」が、命をかけて天に昇り、星になる話だ。
大津市の中2男子自殺が社会問題になった昨年、生徒と読解し、感想を言い合った。
「みんなにバカにされても、よだかは何も言い返さなかったことが偉い」「強くなる努力もしない。男の面汚しだ」。最初の感想を「よだかの星新聞」として発行。さらに新聞を読んだ意見を、再び新聞にして廊下に掲示し、生徒同士で議論させた。