【井上亮】中部電力は30日、浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)の原子炉圧力容器の内側に多数のさびを見つけたと発表した。大きさは数ミリ〜1センチ。2011年5月に大量の海水が流れ込んだことが原因。圧力容器内にさびができるのは異例だが、中部電は「水を外部にもらさないという機能に問題はない」と説明している。
昨年9月、真水で満たされた圧力容器内のステンレスで覆われた表面の1割弱を水中カメラで調べたところ、さびが点在していた。これまでにさびは運転用の水をためる復水貯蔵槽や制御棒を抜き差しする駆動機構などで見つかったが、心臓部である圧力容器内で見つかったのは初めて。
一部のさびはスポンジたわしを使って磨くことで除去できた。除去できないさびもあったが、腐食は表面にとどまっており、鋼鉄製の圧力容器の本体までは達していなかったという。