2013年01月30日(水)
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弁慶の身長は151センチ? 郷土史家・矢崎さん推測
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弁慶は大男ではなかった!? 武田信玄や坂本竜馬ら歴史上の人物の身長などを研究する甲州市の郷土史家、矢崎勝巳さん(73)が、源義経と、義経に仕えた武蔵坊弁慶の身長と体重を推定した。矢崎さんらが考案した手法で、義経たちが身を寄せた奥州(現在の岩手県)平泉にある中尊寺が所蔵する肖像画などをもとに最大で、弁慶が151センチ、59キロ、義経が144センチ、43キロと導き出した。矢崎さんは「怪力伝説がある弁慶は大柄というイメージがあるが、義経との身長差はそれほどなかったかもしれない」と話している。
矢崎さんは、写真や肖像画などから上腕骨(二の腕の骨)の長さと眼裂幅(目の横幅)を測り、統計により導き出した相関表と照らし合わせ身長などを測定する方法を開発。これまでに坂本竜馬は169センチなどと推定した。大きな差があったとされる義経と弁慶の身長に興味を持ち、今回の対象にした。
測定には義経、弁慶ともに、よく知られている中尊寺が所蔵する肖像画などを使用。義経が141〜144センチ、弁慶が147〜151センチほどと推定した。矢崎さんによると鎌倉時代の男性の平均身長は145センチほどから150センチ台後半とされ、「弁慶は当時も大男というほどの大きさではない」(矢崎さん)。体重は、現代の馬術選手の平均体格指数(BMI)を使い、義経が43キロ、弁慶はラグビー選手のBMIで59キロとした。
2人が生きた時代は平安時代末期だが、中尊寺の肖像画は、江戸時代に描かれたものとされる。矢崎さんは「身長や体重の推定はあくまでも仮説。実はそんなに大きくなかったのかもしれないなどと、思いを巡らし、楽しむのも歴史の魅力」と話している。〈長田和之〉
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