維新:平沼氏、時間切れ「脱原発」質問せず 大阪系は不満
毎日新聞 2013年01月30日 20時39分(最終更新 01月30日 21時35分)
30日の衆院本会議で行った代表質問で、日本維新の会の平沼赳夫国会議員団代表が時間配分を誤り、予定していた脱原発依存に関する質問ができずに終わった。原発政策を巡る質問は、橋下徹共同代表(大阪市長)が特に修正を求めた部分で、大阪系議員からは「話にならない」と不満も漏れた。
橋下氏は平沼氏の質問原稿を事前にチェック。原発の安全確認体制の必要性を指摘する表現が弱い点に異議を唱え、現行憲法を廃止する石原慎太郎代表の「廃憲論」を紹介した部分にも懸念を示した。
原発政策を巡っては脱原発依存寄りの橋下氏と原発の必要性を強調する旧太陽の党の平沼氏との間にもともと溝がある。石原氏の「廃憲論」にも橋下氏は以前から疑念を呈していた。代表質問の機会に橋下氏ら大阪側と、平沼氏ら旧太陽側との食い違いがまた露呈した形だ。
結局、原発に関する部分が修正されたが、平沼氏の原稿を読む速度が遅く、30分の質問時間内では読み上げられずに終わった。
平沼氏は質問後、記者団に「言いたいことは言ったが、時間の縛りで言えなかったことがあって残念だった」と語った。しかし、原発関連の質問は橋下氏が29日の段階で記者団に「本質的な質問になる」と意気込みを示していただけに、大阪系の党幹部は「まいったな」と表情をゆがめた。【木下訓明】