2013年01月16日

「短命」という判断

今朝のブログの中でCPユニットが「短命」になってしまうという判断について疑問を持った方よりお問い合わせを頂戴致しました。

とらが「短命」と判断した根拠につきまして申し上げますと・・・。

LHモジュール基盤上のノーマル状態で装着されている電解コンデンサーの耐用温度が105℃であることから合理的に判断してLHモジュールの動作時耐用温度を105℃以下にて設計していると考えられます。

その基準に対してユニット内部の動作時温度上昇の原因ともなるスイッチング半導体の熱損失による放熱も手伝い、ユニット内の温度上昇は半導体の劣化と共に効率低下が発生して損失も大きくなり半導体近くのコンデンサー周辺では105℃を超す可能性が十分に考えられます。

よって・・・そんな状況で耐用温度85℃規格の音響用電解コンデンサーを使用した場合には最初の頃は良いが100℃以上の熱発生が電解コンデンサーへの熱影響を激しくさせ、電解コンデンサーの容量過多という劣化スピードが加速する状況下に陥ってしまうということです。

増してや・・・夏期の温度上昇はかなり過酷なものになるので更に恐ろしい劣化スピードへと進展することになります。

よって・・・熱対策を全く視野に入れていない部品選定はその場限りの「消える前の蝋燭」状態になりかねないということです。

又、タンタルコンデンサーの熱害による劣化も相当なものなので耐用温度105℃〜125℃程度のスペックはマストで必要だということになります。

尚、弊社では劣化による温度上昇を始める「常習犯的」FETなどは全てO/H時の交換対象になっております。

FETの規格品番によっては既に生産中止及びOn抵抗が高い故、熱損失が高いという理由から廃盤になって代替品番のFETにて対応する必要がありますので弊社ではそういったデータは企業秘密として保有致しております。


119系統エンジンのLH仕様モデルに関しましてはE-GAS,T/LLR,ABS,GMの各モジュールに関しまして弊社でO/Hの取扱いをする場合には全て熱対策がマストになります。

特にGMモジュールの内部の熱対策は実装部品の選択と耐熱チップパーツの使用によってGMモジュール自体の動作熱の発生自体を抑え、熱害の発生を抑えることに成功しております。

勿論、万が一のエマージェンシーな温度上昇による実装部品の破損も発生しにくい様に新たに対策を加えております。


もっと言えば・・・他社さんで治らないと言い切られているA/CコンプレッサーのクラッチロックアップトラブルもGM側の問題においてはキチンとした対策において大抵は完治します。

GMモジュールの鬼門にもなっている機械式リレーのトラブル対策におきましてもリレーを無接点化することによってインジェクション電源の導通不良によるエンストや始動不良を防止し、更に機械式リレーと比較して温度上昇を抑えることに成功しております。


弊社は「¥安くやります。」だの「早くやります。」だのお客さんの前で調子のイイことを並べる会社ではありませんし、自分の仕事を全部公開して素人さん相手にヒーロー気分になろうとは全く思ってませんので他社さんで魅力を感じて気分良く依頼出来ると思ったらそちらに行って戴いて一向に構いません。

損も得もお客様ご自身がお決めになることですから・・・。


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