■複雑な勤務形態
勤務形態の変更で細部の合意が難航している。現代自の勤務形態があまりに複雑だからだ。現代自の工場労働者は現在、平日には昼間10時間、夜間10時間の交代勤務を行っており、「週末特別勤務」が月2回程度ある。週末特別勤務は土曜日午後5時に出勤し、日曜日午前8時に退勤する。週末特別勤務は仕事量が少なく、12時間程度働けばよい上、賃金は最大3.5倍になるため人気が高い。
会社側は週末特別勤務制度を平日と同様に昼間8時間、夜間9時間の勤務体系に変更しようとしており、労組は賃金が大幅に減少するとして反対している。会社側は「週末特別勤務こそ労組が先頭に立って主張してきた『非人間的な勤労行為』であり、代表的な『長時間、高コスト、低効率労働』だ」として、勤務体系を変更すべきだと主張している。労組は批判を意識し、これまでの週末夜勤と「8時間+9時間」の中間とも言える第3の案を主張する計画とされる。
現代自の生産職従業員は「一部の従業員は2人で組んで、1人が2人分の作業を行い、1人が休憩室で休むといったケースもある。こんなふうに仕事をしてもよいのかと心配になることもある」と語った。