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仙台・勾当台公園市民広場の除雪して アイスバーン危険
 | 圧雪、凍結状態の勾当台公園市民広場。歩行者はビルの日陰を避け、足元を気にしながら横切った=29日午前11時10分ごろ、仙台市青葉区 |
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仙台市中心部にある「勾当台公園市民広場」が雪で凍結し、広場を横切る市民が困っている。広場を管理する市は「歩道ではないし、特に危険でもない」と除雪や融雪剤の散布をしていないためだ。杜の都を代表する広場が雪で埋もれたままであることへの印象悪化を心配する声も上がる。 市民広場は14日に降った大雪が解けずに残り、特に日当たりの悪い場所ではアイスバーン状態になっている。 「通り道だけでいいので、除雪してもらえればありがたいんですが…」。28日午前、市民広場を通り何度も転びそうになった泉区の主婦(65)はため息をついた。 オフィスビルや官公庁に囲まれた市民広場は、昼夜を問わず人通りが多い。周囲の歩道からショートカットする形で、平日の午前中は少なくとも1時間200〜300人が利用する。 市は「市民広場は傾斜がなく、特別に危険な状態とはいえない。そもそも公園は人の往来を想定していない」との立場を取ってきた。他の公園と同様、除雪の対象外としている。市民広場は冬期間もイベント会場として利用されることがある。青葉区公園課は「除雪は市民広場を利用するイベントの主催者が主体的に行ってきた」と説明。樹木への影響を考慮し、融雪剤散布も行わないという。 2月5〜11日に「さっぽろ雪まつり」が開かれる札幌市中心部の大通公園では、普段から通勤、通学で横断する人が多いため、管理する市公園緑化協会が園路を除雪し、利用しやすい環境の整備に取り組んでいる。 勾当台公園市民広場をめぐっては、仙台市が震災復興に向けた自主財源を確保しようと、命名権(ネーミングライツ)を売り出している。「除雪もしないようでは、不便なだけでなく、イメージダウンにはならないか」との心配も市民から出ている。
◎通路の確保、奥山市長が指示
仙台市青葉区の勾当台公園市民広場が除雪されていないことについて、奥山恵美子市長は29日の定例記者会見で、公園などの除雪基準の見直しを検討する考えを明らかにした。 奥山市長は「(暖冬が続き)市民広場が長期にわたって圧雪になる状態はしばらくなかった」と指摘し、「『冬場寒い仙台』という認識を新たにし、日陰になりやすい公園では、(安全な)通路を確保するよう担当課に指示したい」と話した。
2013年01月29日火曜日
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