事件「不適切な編集」原発報道で名誉毀損 甘利経済相がテレ東に勝訴2013.1.29 23:03

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「不適切な編集」原発報道で名誉毀損 甘利経済相がテレ東に勝訴

2013.1.29 23:03

 原発政策に関する誤った報道で名誉を傷付けられたとして、自民党の甘利明経済再生担当相がテレビ東京などに計1150万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。都築政則裁判長は「不適切な編集で、事実に反する批判をした」として、テレ東側に330万円の支払いを命じた。

 判決によると、テレ東側は平成23年6月、番組「田勢康弘の週刊ニュース新書」で、第1期安倍政権時代に野党議員が提出した原発政策に対する質問資料を紹介し「当時から津波による電源喪失の危険性が指摘されていた」と報道。当時の経済産業相だった甘利氏がこの資料を見せられ、インタビューを途中で打ち切ったことも併せて報じた。しかし、実際には質問内容に津波の危険性に関する記述はなかった。

 都築裁判長は「『当時から津波の危険性の指摘があったことを示す資料が実際にあり、それを見せられたため取材を中断して逃げ出した』との印象を視聴者に与える」として、放送内容の重要部分が虚偽にあたると判断。名誉毀損(きそん)の成立を認めた。

 一方で、取材中断の原因については「津波による電源喪失の危険性に関する資料を示された、と甘利氏が自ら誤解した」と指摘。「都合の悪い質問から逃げた事実はない」とする甘利氏側の主張を退け、インタビュー自体には問題がなかったとの判断を示した。謝罪放送の請求も認めなかった。

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