ムーディーズ、カナダの金融機関6行を格下げ
[28日 ロイター] 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは28日、カナダの金融機関6行を1段階格下げしたと発表した。
消費者の負債水準の高さや住宅価格の上昇が懸念されるとしている。
上場銀行として唯一「Aaa」の格付けを維持していたトロント・ドミニオン銀行(TD.TO: 株価, 企業情報, レポート)も、長期債務格付けを「Aa1」に格下げされた。
その他、格下げされたのは、バンク・オブ・ノバスコシア(BNS.TO: 株価, 企業情報, レポート)、カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CM.TO: 株価, 企業情報, レポート)、バンク・オブ・モントリオール(BMO.TO: 株価, 企業情報, レポート)、ナショナル・バンク・オブ・カナダ(NA.TO: 株価, 企業情報, レポート)、ケス・サントラル・デジャルダン。
ノバスコシアとケス・サントラル・デジャルダンは「Aa2」に、その他は「Aa3」に格下げされた。
ムーディーズは6行を昨年10月に格下げ方向で見直すと表明しており、今回の格下げは予想されていた。格下げはすべて1段階だった。
今回格下げされなかった国内大手行は最大手のロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RY.TO: 株価, 企業情報, レポート)のみ。ムーディーズは昨年6月、国際的な金融機関の格付け見直しの一環で、同行を2段階格下げしていた。
ムーディーズは、カナダの金融機関が引き続き世界的にみて高い格付けを維持していると指摘。その上で「消費者の負債水準の高さや上昇した住宅価格で、以前に比べてカナダ経済の下振れリスクの影響を受けやすくなっている」と表明した。
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