大津の中2、級友に「死にたい」 学校、自殺直後に把握
朝日新聞デジタル 1月29日(火)17時5分配信
大津市で2011年10月、市立中学でいじめを受けていた2年男子生徒(当時13)が自殺した問題で、生徒が自殺前、同級生に「死にたい」と相談していたことを、学校が自殺直後の調査で把握していたことがわかった。この相談内容が書かれたメモが滋賀県警に押収された学校の内部資料にあり、判明した。学校側はこの調査結果を遺族に説明していなかった。
内部資料によると、学校側は男子生徒の自殺翌日から3日かけ、同級生20人前後と一部の教師に聞き取り調査をし、生徒への暴行などの目撃証言を把握した。その調査の際、同級生の一人が塾で男子生徒から相談を受け「オレ、死にたいわ」と2、3回繰り返し言われたと答えていた。死にたい理由についてはメモに記されていなかった。
この聞き取り調査の結果報告を受けた校長は、自殺6日後の会議で「いじめがあったとしたら、彼の行動の一因であったことは否定できない」「我々に非があったことを認めざるを得ない」と発言したという。
だが学校側は遺族にこの同級生の証言を伝えず、教育委員会も、自殺といじめの因果関係について「家庭にも要因はある」などと繰り返し発言してきた。市教委の松田哲男教育部長は「ご遺族への初期対応をもっと丁寧にすべきだった」と話した。
朝日新聞社
最終更新:1月29日(火)17時41分
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