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人質10名死亡の責任はアルジェ政府と安倍晋三の無策
昨日(1/28)、菅義偉は政府としてアルジェリア人質事件を
検証
すると言い、検証委員会が本日(1/19)より立ち上げられることとなった。海外で邦人が巻き込まれたテロ事件に自衛隊を派遣するための法改正を目的としたもので、その旨を明確に新聞記事にも書かせている。安倍晋三は、昨日の所信表明演説の冒頭でアルジェリアの事件に触れ、政府はテロと闘い続ける決意だと宣言、邦人被害者をテロの犠牲者と位置づけた。安倍晋三の情報工作が着々と成果を上げ、事件の捏造と政治利用が思惑どおり功を奏し、世論の洗脳と誘導に成功している。共同の
世論調査
では、「アルジェリア人質事件への政府対応を63.3%が評価」、「海外での非常事態時に邦人を救出するための自衛隊法改正には71.3%が賛成した」とある。国会初日にこの世論調査の発表が出たタイミングそのものが、安倍晋三と共同幹部が裏で連携した巧妙な政治を示している。アルジェリア事件の真相を書いて売りたい記者の前に、現地日揮のアルジェリア従業員が現れず、帰国した生存邦人7名が顔を出さないのは、日揮が安倍晋三の命令を受けて、彼らを隠しているからである。アルジェ政府と安倍晋三が結託し、どちらの政府にも責任はないと結論づける「検証」結果を出すためだ。政府が検証委員会で事件の公式報告を出し、自衛隊法改定の根拠を整えるまで、雑音が入らないようにするため、生き証人の言葉をジャーナリズムが拾ってはいけないのである。
TWで繰り返し言ってきたが、事件発生の翌日(1/17)、二番目の訪問国であるタイに飛んだ安倍晋三は、
行事日程
を変更することもなく、バンコク市内のホテルで在留邦人と歓談し、泰日工業大学を視察して図書贈呈式やら植樹式典やらを行い、日本から同行させたマスコミ記者団に撮影させている。このとき、現地イナメナスでは政府軍部隊が居留区を包囲、「人間の盾」にされた人質に構うことなく武装勢力を殲滅する突撃作戦が命令されようとしていた。それを懸念する情報は、1/17午後にバンコクを漫遊中の安倍晋三にロンドンのキャメロンから
電話連絡
で入っていた。また、外遊を中止して即帰国し、対策本部で陣頭指揮に当たるべきではないかという声も、1/17には国内で高まっていた。この1/17の安倍晋三のタイでの気楽な
行状
を見ると、現地の状況を気にかけて、人質の人命を守るべく対策に動こうとした気配は見られない。アルジェリア現地で正午すぎに突入作戦が強行され、情報は東京を経由して夕刻のバンコクに伝えられた。インラットと首脳会談をしていた席に、緊急の
メモが次々
と入ったと言う。しかし、驚くことに、安倍晋三はそのまま夜の予定に移り、インラック主催の晩餐会に出席、豪勢なタイ料理に舌鼓を打っている。食い意地の張ったいやしい安倍晋三は、急を告げて最悪の事態に向かっていたアルジェリアの人質事件は放り出し、夢中になってタイ料理を貪っていた。
昨日(1/28)の
所信表明演説
の冒頭で、安倍晋三は、「事件発生以来、政府としては、総力を挙げて情報収集と人命救出に取り組んで参りました」と言っている。果たして、1/17の安倍晋三のタイでの一日の
所行
が、「総力を挙げて情報収集と人命救出に取り組んで参りました」と言えるものだろうか。安倍晋三がこの体たらくだったから、東京の菅義偉も麻生太郎も全く真剣に事件に取り組もうとせず、対応は日揮に丸投げで、ただ「情報が錯綜」を繰り返すだけだった。外相の
岸田文雄
自身が、アルジェ軍の突入が伝わり、外国人人質が35人死亡と報道され騒然としていたさなか、1/18午前に日米外相会談のためにワシントンに飛んでいる。人質の安否確認やアルジェ政府との交渉連絡は放り出し、対中国包囲網の示威と宣伝のために太平洋を渡ったのだった。1/18午前に日本の外相が飛ぶなら、西へ、アルジェか英国へ行くべきだっただろう。安倍晋三は、帰国するのでなければ、タイ訪問キャンセルを決断し、17日早朝にフィリピンのマニラに飛ぶべきだった。今回、外国人犠牲者33人のうち、日本の10人の次に多いのが
フィリピン
の8人だ。ハノイからマニラまでは2時間で行ける。マニラ空港にアキノを呼び、即席の共同声明でアルジェ政府に自制を呼びかけ、日本政府が武装勢力とアルジェ政府の間に入って調停役になると宣言すればよかった。そのままアキノを専用機に乗せ、アルジェに飛ぶか、叶わなければロンドンに飛べばよかった。
人質の命を救う方法はたった一つ、アルジェ政府軍による突入攻撃を止めさせ、米英特殊部隊による急襲作戦を止めさせることだった。1/17に突入がある兆候を、現地アルジェの情報やフランスの様子が怪しいことから、英国政府は微妙に感づいていた。日本政府が交渉役に身を乗り出すことを、キャメロンは妨害しなかっただろう。何と言っても、最も多い人質を取られているのは日本だ。アルジェ政府の判断を決めさせる材料を今言えば、一つは現金で、もう一つは潘基文の電話説得である。アルジェ政府にその場で5億ドル。官僚の放蕩浪費にバラ撒いて借金を膨らますのなら、17人の人質を助けるために500億円使うのは無駄ではない。アルジェ政府と米英政府(仏も)は、武装勢力の全員殺害を狙っている。当然だ。日本政府は犯人の全員投降を目標とする。少なくとも、日本人人質の命を全て守ることを使命とする。1/17のアルジェ政府軍の第一撃を止めることができたなら、交渉による問題解決へと道を繋げることができ、国際世論が注視する中、この対応に賛否両論が渦巻く中、イナメナスで武装勢力と交渉に入ることができただろう。最後は突入・殲滅でもよいのである。大事なのは、交渉で人質を少しずつ解放させることだ。犠牲になる人質の命を可能なかぎり少なくすることだ。その努力をすることだ。10人死亡の結果は最悪で、どのように「情報不足」を言い、「テロとの戦い」の正当性を言い挙げても弁解にならない。人質10人は、安倍晋三と官僚の無策無能のために命を落とした。
こうして日本政府が調停役になれば、日本政府とサハラのイスラム過激派との間に情報パイプができ、米英仏とは異なるポジションを北アフリカで占めることができただろう。独自に素早い情報収集や情勢判断ができるようになって、在留邦人を今後の危機から救うことができる態勢作りに寄与したはずだ。「テロとの戦争」の片棒を担ぎ、イスラム勢力と軍事的イデオロギー的に敵対することは、日本にとって何の意味もなく、在留邦人の生命と安全を脅かすことにしかならない。それこそが国益を失う選択と方向である。キリスト教国でもなく、中東アフリカでの植民地支配に無縁な日本は、欧米とは異なる戦略と立場で外交を舵取るべきで、その指針と哲学は、あくまで憲法9条の平和主義であり、多神教的な寛容原理であり、東洋的な和の精神に基づく人命尊重路線である。テレビには「テロとの戦争」を扇動する右翼系論者ばかりが出て、自衛隊を出して邦人を救出しろと叫喚しているが、一体、このような事件の場合、自衛隊が武装して遠征して何ができると言うのだろうか。自衛隊の特殊部隊が突撃するのか。海外で急襲行動する特殊部隊を自衛隊の中に作るのか。人質になった日本人をその手で殺し、同じく人質になった多国籍の人々を自衛隊の機銃やミサイルで殺傷するのか。そのような作戦を指令できる総理大臣がいるのか。自衛隊の特殊作戦で人質の命が大量に奪われる事態になったとき、自衛隊は国民に顔向けできるのか。そのような任務に平然と就ける隊員がいるのか。甚だ疑問だ。
新聞報道によれば、事件のあったプラントから次々と外国人が引き揚げ、施設そのものには損傷はなかったものの、従業員が元に戻らず、プラントの操業再開は目途が立たない状態と言う。外国人人質の流血を辞さず早期制圧で事態収拾を図ったアルジェ政府の目算が狂い、結果的に殲滅作戦が裏目に出た格好になっている。早い話が、イスラム過激派の側に政治戦の軍配が上がった。
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thessalonike5
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2013-01-29 23:30
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