So-net無料ブログ作成
検索選択

写真に見る大正時代の礼装 [着物]

このブログをよくご覧いただいている方は気付かれたかもしれませんが、私 かなりの「礼装好き」です。普段着は身内からもらったもので事足りるので、自分で購入しているものの殆どは訪問着か留袖。自分で刺繍した着物も訪問着。こんなに礼装を必要とする立場では無いので着る機会が無いのは判っているのですが、やはりその絵画を見るような美しい意匠に魅せられ、ついついお手ごろ価格のものが目に入ると手にしてしまいます。

本当にアンティークの礼装の意匠は美しいです。その柄付け、配色、そして良い生地。たとえ着ることがなくても、眺めてうっとりしております。嗚呼、昔の方はどんな風にこの着物を身に纏っていたのでしょう。想像しただけでワクワクします。

さて、そんな「礼装好き」な私が穴が開くほど眺めている写真がこちら。
先祖写真 033.jpg

これは私の曾祖母(私に着物を譲ってくれた母方の祖母の母親)が含まれている集合写真。何処で撮影された、どんな集まりの写真かは全く判りません。想像するに、前列の中央が先生、その両サイド各4名は生徒。中央列 右2名も生徒。その他不明。そんな感じ。生徒と思える方々は皆 五つ紋の色留袖(?)か、紋付の羽織を着ていますよね。何かおめでたい記念の写真なのでしょうか。お稽古事の集まりのような気もします。
色々と想像を掻き立てる写真ですが、判っていることは、これが京都の何処かで、大正時代であるということのみです。

で、何が私を惹きつけるかって、この前列左4名の着こなしの全て!アップにしますから、よく見てください!!
先祖写真 035.jpg

皆さん素晴らしい着物をお召しですよね。そして豪華な丸帯。半衿にもたっぷりと刺繍が入っているようです。髪も美しく結い上げ(右から2番目の方は、かもじが出てきちゃっているような・・・)、髪飾りも豪華!そして胸には長いビラ簪を垂らした筥迫・・・・あぁ、一度こんな風に着物を着てみたい! 本当にため息が出るような『上流階級お嬢様スタイル』です。恐らく当時の京都で相当なお嬢様方だったんじゃないかとお見受けします。


一方 前列右側の4名+中央列右側の2名。前列左側4名と比べると、ちょっと地味ですね。 まぁ、『普通のお嬢様スタイル』でしょうか(笑) 中央列の二人は、小紋に紋付(?)羽織です。
先祖写真 036.jpg

ちなみに、この写真の前列左端(半切れになっている先生の横)が、私の曾祖母です。西陣の糸屋の一人娘でした。若松の描かれた留袖を着ていますね。かなり地味な感じがしますが、当時の普通のお嬢さんの礼装はこんな感じだったのでしょうか。帯の華やかさと、刺繍半衿の豪華さで若さを出す着こなしですね。髪飾りは結構目立つものを付けているようですが、こんな髪飾りなどは何処に行っちゃったのやら・・・・

しかしこの写真、本当にカラーでないのが残念です。カラーだったら本当に圧巻でしょうね。タイムスリップ出来るのなら、一番見たいのがこの時代の着物かもしれません。


★ご覧いただき誠にありがとうございます。また遊びにいらしてくださいませ。
にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ






nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 8

梅まり

こんにちは。
カラーだったら圧巻でしょうね!!
ところで、不勉強ですみません。皆さん手を隠しているのは何か意味があるのでしょうか?
by 梅まり (2008-09-24 16:17) 

うさうさ

こんにちは。右から四番目の方の扇のお着物きれいですね!!着物にフキが入っていて可愛いですぅ。いつからなくなったんでしょうか?やっぱり日本人には日本髪が似合う~
by うさうさ (2008-09-24 17:02) 

つる

>梅まりさん

あ、いいところに気がつきましたね(笑)
気になりますか。でも・・・・私にも判りません!

私も気になって調べたんですが、よく判りませんでした。ただこの写真だけでなく明治~大正期の写真を見ると、手を隠して写真に納まっている方が多いようです。また江戸時代末期の写真などでも、武家の人間がこのようにして写真に納まっているようです。何故なんでしょうね??昭和初期の写真では、皆 手を自然に出している人が殆どです。
「自分より立場の上の人に手のひらを見せてはいけない」というのは聞いたことがあるんですが、全体を隠していますでしょ。
芸妓さんは今でも手を使用していないときは、袂や袖を裏返して手を隠していますよね。
どなたかご存知の方がいらっしゃったら、私が教えて欲しいです!

ところで梅まりさん、色々と大変でしたね。心配していました。メッセージを送ろうかとも思ったのですが、こういう時は静観している方が良いのかなとも思って・・・懲りずに着物生活を楽しんでくださいね。


>うさうささん

あ、うさうささんは扇面の着物が好きですか。この着物の地色って何色だと思います?私は青だと思っているのですが、まぁ好みですね(笑)
私は前列左端の鶴が飛んでいる着物が気になっています。やはり「つる」は外せません(笑) これはやっぱり紫。で、鶴の羽に緑や赤が入って多少鮮やかな感じなのではないかと。
・・・こういう想像をしながら見るのが楽しい写真です。
by つる (2008-09-24 20:45) 

梅まり

ありがとうございます!
ええ、全然懲りてないですよ!
むしろ叩かれてますます強くなった感じ?!
つるさんのブログ、私とは真逆でとっても勉強になります。
これからもよろしくお願いしますね♪
by 梅まり (2008-09-24 22:33) 

かたばみ

はじめまして。
なかなか興味深い写真ですね・・・
ひいおばあ様はキレイな方だったのですね。
全体の雰囲気からすると大正初期(1910年代)の写真でしょうか。

確かに梅まりさんがご指摘の件は気になりますね。
この時代のカメラとフィルムの関係では無いかと思います。

当時の写真撮影はいまと違ってシャッタースピードが遅くて暫らく動かずにじっとしている必要がありました。
中央の先生は手が少しブレているので、ちょっと動いてしまったのでしょう。

手を隠しているのではなく、屋外での撮影で風などの影響を受ける袂を引っ張っているのかも知れないと思いました。
単なる思いつきで違っているかも知れません・・・無責任でゴメンなさい。
by かたばみ (2008-09-25 04:32) 

つる

>かたばみさん

ありがとうございます。
おっしゃるとおり、大正初期の写真と思われます。曾祖母は大正7年にあのスペイン風邪で亡くなりました。享年18歳。祖母を身ごもっており、分娩後(母体が危なかったから分娩させたのかもしれません)すぐに亡くなりました。恐らくそれより数年前の写真になるのだと思います。

手隠しの件、なるほど カメラの性能から考えるということも出来ますね。思いもしなかったので、面白く拝読いたしました。確かにそういう影響もあるかもしれません。
この件については、引き続き調べてみようと思っています。

by つる (2008-09-25 07:57) 

うさうさ

私の中では右端の方から臙脂、薄い空色、次の方は???、つるの方は黒じゃなければ濃い紫系ですかね、やっぱり。。。
曾お婆様はお納戸色かなと??お若くして亡くなったんですね。スペイン風邪で亡くなった方は多いみたいですもんね。
by うさうさ (2008-09-25 12:29) 

つる

>うさうささん

あ~臙脂もいいですねぇ。暈しの入った臙脂。菊は卵色のような黄色系でねぇ。
2番目の方、淡い空色で賛成!次は青かなぁ。瑠璃色。模様には少し刺繍を入れて、江戸時代の小袖にあるような雰囲気をイメージしています。
鶴はやっぱり紫でしょう。私としてはそれ以外考えられない。

曾祖母の着物は、私も緑系だと思います。緑×青の納戸系の色合いでもいいし、私は黒緑ぐらい渋くても素敵かなぁと思いました。
本当に実物が見たいですよね。
by つる (2008-09-26 17:14) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

関連リンク

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。