無理心中:母が娘2人殺傷容疑、自らも腹刺し重傷 札幌

毎日新聞 2013年01月27日 13時37分(最終更新 01月28日 00時12分)

 26日午後9時5分ごろ、札幌市豊平区のマンション一室で、この部屋に住む無職女性(38)と小学5年の次女(11)、同2年の三女(8)が血を流して倒れているのを知人男性が発見し110番した。3人は病院に搬送されたが、次女は右脇腹を刺され死亡が確認され、女性と三女は腹部に重傷。女性は駆け付けた警察官に「娘2人を包丁で刺し、自分も刺した」と説明したといい、北海道警札幌豊平署は女性が無理心中を図ったとみて、回復を待って殺人容疑で事情を聴く方針。

 同署によると、女性は娘2人と3人暮らし。知人男性は午後8時過ぎに女性から「ごめん」と電話を受け、駆け付けた。女性は精神的に不安定で通院歴があるといい、刑事責任能力の有無も慎重に調べる。

 女性は昨年7月に「自分を傷つけてしまうかもしれない」と警察に通報。警察官が付き添って病院に行った。今年1月7日には、次女が「お母さんがご飯を作ってくれない。一緒にいるのが嫌だ」と友人宅に駆け込み、届け出を受けた同署が札幌市児童相談所に連絡した。

 市児相によると、児童福祉司が翌8日、女性と次女に面談。女性は次女の訴えをほぼ認めて謝罪し、指導にも素直に従ったため、一時保護はしなかった。

 市児相の高橋誠・相談判定課長は「その後の電話対応も落ち着いており、強制的に親子を分離する必要は無いと判断した。こうした事態になり大変残念。捜査の状況を見守りながら対応を検証したい」と話した。【佐藤心哉、遠藤修平】

◇死亡の次女訴え 児相、一時保護せず

 無職女性の一家は今月上旬に、札幌市児童相談所の見守り対象となったばかりだった。

 市児相によると、亡くなった次女は1月7日、友人宅に駆け込み、「お母さんがご飯を作ってくれない」「夜帰ってこない」「一緒にいるのが嫌だ」などと訴えた。無職女性から「次女が家出した」と届け出を受けた札幌豊平署が児相に連絡。翌8日に、児童福祉司が女性と次女に面談したが、女性は、次女が訴えた内容をほぼ認め謝罪し、指導にも素直に従ったため、一時保護しなかったという。

 その後、同署は10日付で「不適切養育の疑いがある」として正式に児相に通告。見守り活動が始まった。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

TAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM