研究員紹介美原 融
美原 融
プロフィール
制度のグレーゾーンをクリアに
美原 融 (MIHARA Toru)
- アミューズメント産業研究所所長
- 大阪商業大学客員教授
| 生年 | 1950年 |
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| 主な研究領域 (専門分野) |
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| 共同研究等が 可能な研究領域 |
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| 学歴 | 一橋大学経済学部 1973年卒業 |
| 学位 | 経済学士 |
| 主な職歴 |
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| 研究業績 | 【著書】
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【論文】
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【その他】
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| 学会 |
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| 社会活動 |
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| 趣味 | ボート(学生時代から) |
コラム
ギャンブルと法~このおかしな関係~
我が国では賭博行為は刑法上の規定により罪となる。この明治40年に制定された法律に文句を唱える人などはいないから、明治時代のロジックや社会的な倫理観が今でも生きていることになる。もっとも賭博は犯罪といっても、賭博行為自体の営みにより第三者に損害や被害を与えたりすることは限られた事象でしかなく、「被害者のいない犯罪」となることが多い。
もちろん人を騙したり、不正な行為により収益を上げたりするなどは明らかに犯罪だが、これは賭博行為を利用して悪事をなす部類に属するのだろう。この賭博行為の制度的あり方やあるべき方向性、様々な諸課題や展望、国としてのあるべき政策的選択肢などを調査研究している研究者は我が国では稀である。素材・対象が限定され、判例も無く、制度そのものも旧態依然で誰も興味をもたないのだろう。一方、現実社会では商業的賭博は巨大な産業として存在し、エンターテインメント、アミューズメントなどとの境目が限りなく無くなる状況をもたらし、制度自体がグレー、あるいは現実から大きく離れてしまっている側面もある。
制度と現実にギャップがある場合、必ず大きな社会的問題が起こる。このおかしな関係を解きほぐし、現実を変えていく、あるいは制度を変えていくことは極めて興味深い学問の対象になる。