生活保護不正受給:「扶川元県議に紹介料」 共謀容疑で逮捕、知人の男が供述 /徳島
毎日新聞 2013年01月28日 地方版
元共産党県議の扶川敦容疑者(56)らによる生活保護費の詐取事件で、共謀したとして県警に逮捕された知人の不動産仲介業、濱西慎一容疑者(36)が扶川容疑者から生活保護受給者を紹介された際、「(扶川容疑者に)紹介料を渡した」と供述していることが27日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、金銭の流れなどを詳しく調べる。
扶川容疑者は板野町内で生活相談所を開き、生活困窮者への支援活動をしていた。捜査関係者によると、扶川容疑者は10年春ごろ、生活保護を受給していた藍住町の女(64)=詐欺に共謀した疑いで任意で捜査=を濱西容疑者に紹介。その際、濱西容疑者は紹介料として約1万円を扶川容疑者に払っていたとみられるという。
また、濱西容疑者は「(扶川容疑者に生活保護受給関連の)書類の作り方を教えてもらった」とも供述しているという。
これに対し、扶川容疑者は「コンプライアンス(法令順守)には問題があったが、詐欺はしていない」などと容疑を否認しているという。
県警は27日午後、扶川容疑者を詐欺容疑で徳島地検に送検した。【山本健太】