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科学
情報収集衛星打ち上げ 4基の監視体制実現へ、H2A16回連続成功
2013.1.27 14:44
[宇宙]
政府の情報収集衛星・レーダー4号機などを搭載したH2Aロケット22号機が27日午後1時40分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。衛星は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。正常に機能すれば、情報収集衛星は政府が目指してきた光学衛星、レーダー衛星各2基の4基体制による本格運用が初めて実現する。
情報収集衛星は北朝鮮の軍事施設などを監視する事実上の偵察衛星で、平成10年に導入計画が決まった。北朝鮮による昨年末のミサイル発射や3度目の核実験示唆などで役割が高まる中で、計画から15年で本格運用の見通しとなった。
情報収集衛星は日中の晴天時に撮影する光学衛星と、夜間や曇りでも撮影できるレーダー衛星で構成。15年から順次打ち上げ、19年2月にいったん4基がそろったが、本稼働前にレーダー衛星が故障。光学、レーダーの各2基が同時に稼働し、地球上のどこでも1日1回撮影できる本格運用は実現していない。
レーダー4号機は稼働中の同3号機と同じ設計で、識別可能な物体の大きさ(解像度)は約1メートル。今後約3カ月かけて機能を確認する。開発費は243億円、打ち上げ費用は109億円。26年度に打ち上げる光学5号機の性能確認用の実証機も今回、同時に打ち上げ予定軌道に乗せた。
H2Aは16回連続の成功で、成功率は95・4%に向上し信頼性をさらに高めた。
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