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敦賀原発“活断層の可能性否定できず”
1月28日 5時3分

敦賀原発“活断層の可能性否定できず”
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各地の原子力発電所で断層の調査をしている、国の原子力規制委員会の専門家会議は、福井県の敦賀原発について「安全側の判断として活断層である可能性が否定できない」という報告書の案を、28日の会合で示すことになりました。
規制委員会が最終的に「運転再開を認めない」と判断すると、発足以来初めて、原発の運転を制限することになります。

原子力規制委員会の島崎邦彦委員は、学会から推薦された専門家とともに、国内で唯一運転中の福井県の大飯原発を含む3か所で、先月までに断層の現地調査を行っています。
このうち、敦賀原発の断層を評価する28日の会合で報告書の案を示し、国の調査で確認された新たな断層について、周辺の地層や断層面の分析から活断層の定義となっている12万から13万年前以降に活動した可能性が否定できず、またその方向や地層を円筒状にくり抜く「ボーリング調査」の観察から、2号機の原子炉の真下を走る断層の延長である可能性が否定できないとしています。
そのうえで、「2号機の真下を走る断層は、安全側の判断として活断層である可能性が否定できず、重要な施設に影響を与えるおそれがある」と結論づけています。
規制委員会の専門家会議が原発の断層の報告書の案をまとめるのは初めてです。
専門家会議は、次回の会合で「科学的に疑問がある」と反発している電力事業者の日本原子力発電から意見を聞いたうえで、規制委員会に報告書を提出することにしています。
国の指針では、原子炉の真下に活断層があることを認めておらず、規制委員会が、最終的に「2号機の運転再開を認めない」と判断をすると、去年9月の発足以来初めて原発の運転を制限することになります。
敦賀原発2号機は、運転が再開できないと廃炉になる可能性もあり、規制委員会の判断が注目されています。

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報告書案は“安全側に立った判断” (1月28日 8時18分)

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