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風にたなびく日の丸の道 3軒に1軒が祝日に国旗を揚げる町
松原さんは「みなでやろうと話すと、『それはいい。昔はどこの家でも日の丸を揚げたものだ』と賛成してくれた」という。しかし、中には「これは強制か?」と聞く住民もいて、賛同する人ばかりではない。菱田会長は「こういう時代ですから、自治会活動というのではない。神社の氏子として賛同者が集まったということ」と語る。町内の掲示板には、空き缶回収のお知らせや祭りの報告書と並び、「国旗ご入用の方はお電話ください 松原」の張り紙も見える。
全世帯とはいかないが、戦後70年近く経った平成の世に、3分の1もの世帯が国旗掲揚の呼びかけに応じるのは並大抵ではない。平成7年1月に起きた阪神・淡路大震災の際には、こうした動きは起こらなかったという。今回はタイミングよく震災復興に絡めて呼びかけた人の存在や、伝統や文化の背景をもつ地域特性に加え、近年日本の周辺で騒がしくなった安全保障問題も影響していそうだ。だが、「みなで始めてしまうと違和感がない」というのが案外大きかったかもしれない。これほど祝日に国旗が揚がらない国では、だれも最初の一人で始めることに勇気がいる。町内で一斉に始めようというのは、心理的な壁を越えやすい。
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