――私は最近、Wii Uソフト「ニンテンドーランド」の「鷹丸の手裏剣道場」(写真)に入門中ですが、岩田さんはWii Uをどうやって楽しんでいますか?
朝起きたらまずテレビはつけずに、Wii U ゲームパッドを手にとってMiiverse(ミーバース:Wii U用ソーシャルネットワークサービス)をのぞいて、みなさんの楽しみ方を見せていただいています。家でWii Uをプレイしていると、「いやぁ、テレビに縛られないって、こんなに便利なのか~」とか、「自分が電源入れる場所がこんな風に変わった」とか感じますね。
――起動してすぐ見られる「わらわら広場」を見ていると、とんでもなく絵が上手な人もいますよね。5段階評定で美術が2だった私には、とてもうらやましい…。
「世の中には絵の上手な人がこんなにたくさんいるのか!」っていうくらい、びっくりするほど上手な絵が次々と登場しますよね。ペイントツールじゃないから最低限のお絵かき機能しかないのに、どうやってこんな絵を描いたの、っていう(笑)。
任天堂は“真っ白い紙”を用意してみんなに「何を描いてもいいですよ、ただゲームに関することにしてくださいね」とお願いしているだけなのですが、そこで、いろんな人が共感しあったり、コメントを寄せたりするので、それをエネルギーにいわゆる絵の超絶に上手い人が次々と絵を描く動機も生まれているというのが、すごく面白いですよね。
Miiverseの空気はホットなまま、
安全性を保ち続ける努力
――岩田さんは以前、DSでネットサービスを実施する際も「安心安全」にとてもこだわっていましたが、Wii Uでもその方針は変わりませんか
変わりません。Miiverseがきちんと立ち上がるまでは、本気で書き込みは全件見ようって決めています。仮に、お客様の数が今の100倍になっても全部見続けられるかといったら、さすがに無理が出てきますが、「ここは守るべき価値のある場所」と認めていただけるようにまでなれば、今度は皆さんに助けていただけるようになると私は思っています。だから、そこまではがんばりたい。また同時に、システム面からも、工夫や改良を続けていきたいですね。