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1歳児甲状腺被ばく平均10ミリシーベルト
「東京電力」福島第一原発の事故で、子供らにどの程度の甲状腺被ばくがあったかを分析する国際会議が27日、海外の研究者も参加して東京都で開催された。
この国際会議は、環境省の委託で放射線医学総合研究所が開催したもの。福島第一原発事故では、大量に放出された放射性ヨウ素による子供と妊婦などの甲状腺被ばくの実態は、事故後の早い段階で放射線検査などが行われなかったために、ほとんどわかっていない。
27日の会議では、放医研の専門家からホールボディーカウンター(=WBC)によるセシウムの内部被ばくの検査データから比較分析する方法で、放射性ヨウ素による小児甲状腺等価線量の推定値が公表された。それによると、避難区域に指定された20キロ圏内の福島・双葉町や福島・浪江町など9市町村から避難した1歳児の小児甲状腺等価線量は平均で10ミリシーベルト、最も高いのは30ミリシーベルトだったことがわかった。また、30キロ圏内の福島・いわき市の1歳児についても参考値として公表され、同じ被ばくの傾向だったこともわかった。
環境省は、福島県内全域の子供と妊婦らの正確な甲状腺被ばくの実態調査はまだまだ時間がかかるとして、来年度も引き続き、放医研に委託して調査分析を行う方針。
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