稲川会に米財務省が経済制裁　

　【ワシントン＝竹内洋一】米財務省は２３日、指定暴力団稲川会と清田次郎こと辛炳圭会長、ナンバー２の内堀和雄理事長に米国内の資産凍結や金融取引禁止の制裁を科したと発表した。日本の指定暴力団に対する制裁は山口組、住吉会に続き３例目で、主要３団体すべてが制裁対象となった。

　財務省は「ヤクザは７万人以上の構成員を持つ世界最大の犯罪集団」と指摘。武器密輸や売春、人身売買、薬物密輸、マネーロンダリング（資金洗浄）に関与していると認定した。コーエン財務次官（テロ・金融犯罪担当）は「米国を守るため彼らの犯罪行為を暴き、制裁対象を広げていく」と述べた。

　財務省によると、日本の暴力団構成員の７割以上が山口組、住吉会、稲川会のいずれかに所属。新たに制裁対象とした稲川会は暴力団で３番目の規模。

（中日新聞）