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  淫魔の実 作者:樹氷霧氷
第18回 筆下ろし 2

     18

 漆黒の草むらから真っすぐに伸びた太い幹が美紀の目の前にあった。しっかりと根を張っているのか、微動だにせず立っている。先端にある頭の部分は、幹との間に深い段差が彫りこまれていた。
 見事に張ったそのエラで女の襞を擦られるかとおもうと下腹部が疼いて仕方がない。
 男樹の天辺が光っていた。
 よく見ると、尿道口に淫らな汁の珠が載っかっていた。それが部屋の明かりを受けて、宝石のように輝いていたのだった。
 男樹を握ると、珠は向こう側に落ちて消えた。
 淫裂を松本に与えながら、美紀は男樹に舌を這わせた。直立不動だった太い幹が、ピクピクと前後に揺れだした。
 松本の手が美紀の尻を抱えた。
 淫裂を舐められた。
 高ぶりで緩んでしまった割れ目の奥に舌が入りこんで、女の溝を縦になぞっていく。
「主任のアソコ、もの凄く濡れていますよ」
「そう……」
「エッチな汁がたくさん出てきます」
 膣の入り口で舌が動いている。
「んんっ……」
「主任のおつゆは…いい具合にとろみがありますね」
「いやぁ。実験のときみたいに……いちいち報告しなくてもいいわ……恥ずかしいから」
「それじゃ、クリの愛撫を続行します」
「もう、クリはいいわ……啜って……」
「はい?」
「わたしのいやらしい汁を啜るのよ」
「わかりました」
 松本が素直に返事をした。
 肉襞が吸引された。蜜汁が泡立ちながら肉襞の中を移動していく。終わりかけたコップのジュースをストローで吸っているあの感じだ。ジュルジュルと襞の管の中が鳴っている。
「あああぁ……」
 気持ちよかった。
 女が快楽を感じている証を啜らせているから、恥ずかしくてよけいに淫靡な感覚になる。もはや、松本の上司ではなく、淫らな欲望に濡れているただの女であった。
 啜られるたびに、襞の管も引っ張られた。今にも襞の管が割れ目の外に吸い出されそうな感じがするのだ。それが、女の奥を刺激して強烈な快感を引き起こしている。
 年下男をリードするのも悪くはなかった。こちらが気持ちいいように、あるいは、やりたい行為をさせるのは愉しいものだ。主導権を握ってセックスできれば、それだけ淫らな世界に没頭できるからである。
 美紀は怒張した松本を咥えた。相変わらず、惚れぼれするような硬さを維持していた。

 強引に割れ目を広げられた。
 そのまま、何もされなかった。
 ふと、そこに松本の視線を感じた。膣口がジンジンと熱くなってきた。
「いやぁッ」
 急に女の恥じらいを覚えた。
 体の奥に潜んでいる淫らな想いを覗かれる気がしたのだ。
「主任のおまNこ、すごく美しいですね。こうして、ずっと眺めていたくなりますよ」
「お世辞を言わなくていいわ。黒ずんでいて、グロテスクでしょう」
「いいえ。とても、きれいです。こんなすてきなおまNこを愛撫できるなんて、ぼくは幸せです」
 松本の言葉に、恥ずかしくて耳が熱くなった。
 今まで、自分の体を褒められたことはない。せいぜい、いやらしいとかスケベとか、そういう卑猥な表現が頭についてきた。
 若くもないこの体を褒められても、素直に喜べない自分がいた。嬉しいよりも恥ずかしさが先にたつのだ。
 ジュル、ジュル、ジュル――。
 卑猥な音を立てながら蜜汁を啜られた。肉襞全体に甘い振動が伝わった。
 一緒に、肉襞の奥にある女の部分が揺れた。
「ああぁん、ああぁん」
 男樹をしゃぶりながら喘いだ。
 舌が肉襞の中に入ってきた。そこに溜まっている卑猥な汁を掻きだすように忙しなく動いていた。
 キュンと下腹部が収縮した。
「主任のおつゆ……すごく美味しいです」
 ピチャ、ピチャと、舌鼓を打つ音が聞こえる。
「松本のちNぽも、逞しくてすてきよ」
 負けずに美紀も男樹を音を立てて啜った。口腔粘膜で敏感な部分を擦ったりした。
 手をつきながら、顔だけを上下に動かして、松本を攻めたてる。
 口一杯に広がる男樹の感触に、女心が満たされるのを感じていた。

     ☆

 美紀は体を起こした。
「そろそろ欲しいでしょう」
 振り向きながら、松本に尋ねた。
「は、はい」
 喉仏が上下した。
「わたしの中に入れてあげる」
 美紀は松本の腰に跨った。
 松本が女裂をよく見られるように、片膝を立てた。男樹が女裂に狙いを定めるように勃っている。
「しゅ、主任のまん汁が垂れて、ぼくのちNこに……」
 女裂と亀頭が女の蜜で繋がっていた。
「中に入れて、あなたのちNぽをもっとビチョビチョにしてあげるわよ」
 美紀は男樹に手を添えて、女裂の入り口に導いた。
「ああ、主任……」
 松本の声は童貞喪失への期待からか、震えていた。
 男樹の先っぽで、濡れそぼった女裂の周りを撫でまわした。
「どう? 気持ちいい?」
「はい……ビラビラがちNこの先っぽをくすぐります……ああう」
 松本は顎を上げた。
「それじゃ、入れるわよ。よく見なさい」
「あああぁ、はい。主任」
 美紀は膣口に男樹をあてがった。
 松本はじっと美紀の股間を見つめていた。
「ほら、おまNこに入るわよ。童貞卒業の瞬間よ」
 頭がズブリと女裂に入った。
 松本は目を見開いた。
 美紀はゆっくりと腰を沈めていった。柔襞が男樹に広げられていく。
「うわああぁ――」
 うっとりとした表情で松本は息を吐いた。視線が宙を彷徨っている。
「ちゃんと見て」
 美紀は叱った。
 松本の視線が埋没していく己に戻された。
「どう、初めて体験する女の中は?」
「熱くて……優しく包みこまれている感じがします。はああぁ……とても気持ちいいです」
 震え声で答えた。
「そう。――こうすると、もっと気持ちいいでしょう?」
 襞の筒の中で、ゆっくりと男樹を往復させた。男樹がスムーズに動いている。
「はああ~~、ヌルヌルしていて、すごく気持ちいいです。あっ、あっ――」
「ほら、よく見て。おまNこにあなたのちNぽが出たり入ったりしているところを」
 美紀は股間を広げてみせた。
 松本が凝視する。
「す、すごくいやらしいです、主任。ちNこがマン汁まみれになっています」
「あなたのちNぽがすてきだから、たくさん蜜が染み出てくるの」
「キュッキュッと締めつけられて……はああ~~主任の中は気持ちいいです」
「はあぁん、はあぁん、はあぁん……ちNぽで奥がツンツンされるわ」
 美紀は腰の動きを深く、そして早めた。
 大きな口を開けて男を飲みこんでいる。自分でもよくわかった。柔襞が今まで味わったことのない力で押しひろげられているからだ。そして、カリ部分が疼く襞を引っ掻いてくれる。それらが、この上ない至福をもたらせてくれていた。
 漲る若い男のパワーに淫裂が蕩かされてしまいそうだった。身勝手に、そして嬲るように美紀を抱いた年上の男たちとはまるで違う逞しさを持っていた。
 それなのに、女を屈服させようというギラついたものを感じなかった。
 息遣い、仕草、表情、抽送具合。それらの情報から女は男の心を瞬時に読み取れる。
 美紀を貫いている男樹は、美紀の肉襞との交わりを心から悦んでいる。その証拠に、男樹が発信する淫らなエネルギーに、美紀の淫裂は素直に応じている。優しく咥えこみ、女蜜をとめどなくあふれさせている。これまで味わったことのない強烈な快感が男樹と肉襞の摩擦から生まれて、全身へと放出されていく。
 処女ではなかったが、初めて男を――男と女の交わりを知った。そんな気がした。
「ああぁ……はあああぁ……あああんッ」
 気が遠くなるほどに快感が高まった。
 下腹部が重くなったように感じた。
「んんッ……はあ、はあ……イッちゃう……はあ……イッちゃう……はあ、はあぁ……」
 美紀は一心不乱に腰を振っていた。飲みこんだ男樹が膣の奥を突き上げる。
 お腹の奥で淫らな欲望が、どんどん膨らんでいく感覚がしていた。妊婦のようにボテ腹になった気がした。
「イキそう、はあ、はあ……」
 美紀は喘ぎつづけた。
 快感で脳が焼けそうになっていた。意識が飛んで、どうにかなってしまいそうになる。
「イッちゃう……ああ、ああぁ……イクゥ、イクゥ~~」
 体が仰け反った。
 欲望で膨らみきったお腹が萎んでいく。そんな感覚がした。
 下腹部が欲望を吐き出すように、何度も収縮を繰り返した。
「あああ、主任……膣がヒクヒクして、すごく気持ちいいです」
 松本の声が遠くに聞こえた。
 せき止めていた淫らな欲望が淫裂から放出されていくような気がした。その放出感がものすごく気持ちよかった。
 あまりの気持ちよさに目眩を覚えた。
 美紀は松本の体に倒れこんでいた。
「ごめんなさい。はぁはぁ……どうしたのかしら」
 ひと息ついてから美紀は体を起こした。
 童貞の松本より先に果ててしまったことに自分でも驚いた。
 松本をハメて、何度か腰を動かしたら、事は終わると思っていたのだ。それなのに――。
「大丈夫ですか?」
 イッた女を初めて見てびっくりしたのか、松本が心配そうな顔していた。
「もちろんよ。続きをはじめましょう」
 美紀は気を取り直して、腰を上下させた。

     ☆

「あああ、主任……そんなに激しく動かされたら……イッちゃいます……」
 泣きそうな声で松本は訴えた。
「我慢しなさい。初めてのセックスがもう終わってもいいの?」
 絶頂に達してから、美紀は再びペースを取り戻していた。
「いやです。あああぁ……でも、このままだと本当にイッちゃいそうで……」
「しょうがないわね」
 美紀は少し休むことにした。
 松本は安堵したような表情を浮かべた。
「オナニーより気持ちいい?」
 男樹をハメこんだまま、美紀は訊いた。
「はい。気持ちよすぎて、頭が変になりそうです」
「それは良かったわ」
 美紀はそう言って、円を描くように腰を動かした。
 男樹の根元で淫芽がグリグリされて気持ちよかった。
「うううっ」
 松本は電気ショックを受けたように体を震わせた。
「すごいわ! おまNこの中が掻きまわされる!」
「あああ、主任――そんなに、動かないでっ」
「気持ちいいの。あああぁ。あなたのちNぽでもっと掻きまわして」
 松本の淫心を煽るように言った。
「くうう――」
 松本が苦しげに鳴いた。
「これが、セックスよ。オナニーとは全然違うでしょう」
 今度は上下に腰を動かした。
 乳房が勢いよく弾んだ。敏感になっている乳首が刺激されて、淫らな電気を発していた。
「はい……だ、だめです。あああ、イッちゃいそうです」
「もう、ご馳走さまをするの? もっと、女の体を味わっていたくないの?」
「味わいたいです……でも……耐えられそうもないです」
「我慢しなさい。気持ちいいんでしょう?」
「はい……だから……イキそうなんです……」
「あなたにとって初めてのセックスなのよ。もっと、愉しまなきゃだめよ」
「おおおぅ」
 顔を歪めながら松本は大きく息を吐く。
「すてきよ、快楽の苦痛に悶えるその顔」
 柔襞で擦りあげた。
「くうぅ」
 松本は目をつむった。
「ほら、出たり入ったりしているところをよく見て」
「はああぁ~~」
 松本は目を開いて、淫らな交わりを見つめた。
「初めてのセックスをその目に焼きつけるのよ」
 グチュグチュと、淫裂と男樹が卑猥なハーモニーを奏でている。
「もう……だめです、主任! あああ~~」
 松本は大きな口を開けて、嗚咽のような声を出した。視線がよそに向いていた。
 もう、限界のようだった。
 美紀は柔襞で最後のひと擦りをしてから、男樹を抜き去った。
 天を指した男樹が収縮した。
 ドピュー。
 そんな音が聞こえてきそうな勢いで、男のエキスが噴射された。
「はあああ~~」
 顎がはずれたような顔つきで、松本が悦楽の声をあげた。
 快楽を貪るように、自ら扱きはじめた。白いエキスが幹を伝って流れ落ちていく。
「ありがとうございました。主任のおかげで、ぼくは男になれました」
 うっとりとした目で松本が礼を言った。右手は、まだ激しく動いている。
「童貞卒業おめでとう、松本」
 美紀は女を知った股間に視線を落とした。
 男樹は、まだ精を放っていた。
 ドロドロと噴き出してくるエキスの白さが目に染みた美紀であった。

   つづく
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