中国、2015年までの一次エネルギー消費量を抑制へ
[北京 24日 ロイター] 中国は一次エネルギー消費量を2015年までに石炭換算で年間40億トンに抑える方針だ。効率を高め、温室効果ガスの排出を抑制し、汚染を食い止めることを狙う。23日遅くに公表された政策文書で明らかになった。
エネルギー分野に関する5カ年計画では、中国は石炭が全体のエネルギー消費に占める割合を約65%に低下させ、天然ガスのシェアを7.5%に高めることが打ち出された。
2011年の一次エネルギー消費量は石炭換算で34億8000万トンと、2010年から約7.1%増加。上限の範囲内とするためには、2012年から2015年の平均伸び率を約3.5%に抑える必要がある。
このスキーム導入の裏には、地方政府と大手国有企業との駆け引きがあり、長い間遅れが生じていた。最終的に提示された上限は、2010年当初案の38億トンを上回る水準だが、昨年に政府の承認獲得に向けて提出された時点の41億トンよりは低い。
2006年の計画では、2010年末の消費総量見通しは石炭換算25億トンとされていた。実際の数値は32億トンで、この見通しを大幅に上回っていた。
中国国家エネルギー局の張国宝・元局長は5月後半、中国のエネルギー消費総量が2020年までに石炭換算で少なくとも50億トンに達することが想定されるとしていた。
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.