投稿は、ゲームタイトル別の「コミュニティ」に対して行い、公開範囲はフェイスブックのように、全員、友だち(フレンド)のみ、などを選択可能。ほかのユーザーからはコメントや、いいね!に代わる「そうだね!」といったリアクションが得られる。友だち(フレンド)とは別に、好きなユーザーを「フォロー」することも可能で、友だち関係であればプレー中のゲーム対戦に誘うなど、直接メッセージのやりとりもできる。
この任天堂が自前で立ち上げたミーバースが盛り上がっているというのだ。国内ユーザーからも、このミーバースを絶賛するブログ記事などがちらほら出始めた。岩田社長は語る。
■「今からSNSを作るなんてバカげているといわれた」
「最初にミーバースの話をした時は、今からSNSを作るなんてバカげていると。なぜフェイスブックやツイッターと連携しないのかって、ずいぶんいろんな方にいわれたんですね。けれど、我々がこうなったらいいよねって思うことが、ほとんどそのまま実現できていて、今のところですが、実際に使っているお客さんにも楽しんでいただけています」
「ツイッターやフェイスブックのソーシャルグラフ(関係性)って、一緒にゲームを楽しむものじゃないんですよね。私は立場上、ツイッターやフェイスブックを自分で使ってないですが、もし使っているとして、例えば一緒に飲みに行こうとか、旅行しようとか、同窓会しようよとか、そういう人たちと、ゲームを一緒にしようよという人は、全部は重ならない。私が『マリオカート』でハイスコアを出したことを、私は高校の同級生にいえないですから(笑)」
ミーバースは単なる情報交換のツールではない。ミーバースをゲーム体験の一部として楽しめるような工夫が随所に凝らされている。
例えばWii Uの電源を入れると最初に表示される「わらわら広場」。ミーバースで話題となっているソフトのアイコンが表示され、そのアイコンに向かって「Mii」というWiiから導入された各ユーザーの似顔絵付きのアバターが、無数に集まってくる。すべて、そのソフトで実際に遊んでいる人のMiiで、吹き出しには生のコメントが表示される。見ているだけで楽しく、今人気があるゲームが直感的に把握でき、ライブ感も伝わってくると評判だ。
■「宮本作品」に想起した共感ネットワーク
一部の対応ソフトでは、そのソフトの中にミーバースが統合されている。例えばWii U向け「スーパーマリオブラザーズ」では、プレーヤーの投稿がマップ上に登場。ほかのユーザーがどのステージでどんなことを感じたのか、ひと目で分かる。岩田社長が強調するのは「共感」だ。
「任天堂はずっとそう思ってやってきましたが、ゲームっていうのは、ゲーム機を触っている時間だけじゃなくて、やっとここをクリアしたとか、ここで裏技を見つけたとか、人とあれこれ語ることも面白いんですよ。それは何かというと共感なんですね」
岩田聡、Wii U、Wii、DS Lite、iPad、任天堂、ゲームパッド、メディアクリエイト
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