銀輪の死角:川崎・一方通行自転車道 設置賛成が84% 社会実験のアンケート結果発表 /神奈川

毎日新聞 2013年01月24日 地方版

 川崎市は23日、JR川崎、京急川崎両駅に近い県道で、4車線の両外側1車線をつぶして一方通行の自転車道とした全国初の社会実験の分析結果を公表した。現場はそれまで車道右側の「逆走」やスピードの出し過ぎが問題になっていたが、ほとんどの人が自転車道を利用しており、市は「実験は成功だった」と総括。現状の仮設ガードレールを恒久的な分離柵に置き換え、本格実施に移行する。

 社会実験はJR東海道線をくぐる部分とその前後の計約200メートルで、昨年11月に実施した。車道上にガードレールを設置し、両側に幅2メートルの自転車道を設けた。対面通行による衝突事故を防ぐため、標識によって一方通行とし、利用者に道路左側にある自転車道を通行させた。自転車道の出口付近の地面に「進入禁止」と記した。

 市と県警の調査結果によると、自転車利用者の93%が自転車道を利用していた。歩道を押し歩いた人が7%、車道を走行した人は1%未満だった。自転車利用者、車やトラック、バスの運転手、歩行者に実施したアンケートでは、全体の84%が自転車道の設置に「賛成」と回答した。

 一方、車線減少によって車の渋滞は激しくなった。幸町交差点から京急川崎駅前交差点の約300メートルを従来は24秒で通過できたが、実験開始後は1分43秒かかっていた。市は「多少の不便はかけるが、安全性が向上したことは車、自転車双方のメリットになる」としている。

 市は夏ごろまでに車道と自転車道を分離する恒久的な柵を設置し、自転車の押し歩きスペースを地面に明示するなどの改良工事に取り組む。事業費は約1億円弱で、55%は国費で賄われるという。

 また、昨年12月に一方の逆走による自転車同士の接触事故が起きたことを受け、当面の間は誘導員の配置を続け、ルールの周知を図るとしている。【高橋直純】

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