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東北ガソリン150円突破 8ヵ月ぶり、円安で輸入コスト増

 経済産業省資源エネルギー庁が23日発表した東北のガソリン価格(21日現在)はレギュラー1リットル当たり前週比90銭高の150円40銭で、8カ月ぶりに150円を突破した。円安による輸入コストの増大などが要因。需要期の灯油も高値傾向が続き、エネルギー高が東北を直撃している。
 レギュラーの値上がりは8週連続。県別価格は表の通りで、新たに岩手、秋田が150円台となった。青森の上昇幅は3週連続で1円を超えた。
 東北の平均が150円台となったのは2012年5月14日以来。11年1月以降の価格推移はグラフの通り。東日本大震災後に需要増で値上がりが加速した。いったん下がったが、イラン情勢悪化による原油高で、12年4月に震災後最高値の158円40銭を記録した。
 直近では12年11月、中東情勢の緊迫化で値上がりしてから上昇が続く。大胆な金融緩和を打ち出した安倍晋三政権の誕生で進んだ円安も新たな値上がり要因となった。
 21日時点の灯油18リットルは店頭が東北平均で前週比26円高の1740円、配達が23円高の1833円。厳しい寒さに伴う需給逼迫(ひっぱく)も加わり、政権交代直前より1割以上アップしている。
 市民生活への影響を危惧する声も出ている。山形県消費生活団体連絡協議会の松岡由美子会長は「灯油は円高でも安くならなかった。円安で今後ますます上がらないか不安。ガソリンも含めて生活必需品なので、弱者にしわ寄せがいく」と心配する。
 調査を受託するみずほ総合研究所は「店頭価格の上昇幅に比べ、ガソリンの卸売価格はかなり上がっている。小売りは昨年11月下旬からの原油価格の上昇分を転嫁し切れておらず、苦しい経営を強いられている」とし、値上がりは今後も続くとみている。


2013年01月24日木曜日


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