双葉町長が辞職表明「今が潮時」

　東京電力福島第１原発事故で、汚染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の候補地になったことへの対応をめぐり、議会に不信任決議をされた福島県双葉町の井戸川克隆町長が２３日、辞職する考えを明らかにした。

　双葉町は原発事故のため、役場機能を埼玉県加須市の旧県立高校に移転している。井戸川町長は旧高校内で取材に応じ「これまで一生懸命やってきた。今が潮時ととらえ職を辞することにした。（次の町長選に）出馬する意向はない」と述べた。

　井戸川町長は中間貯蔵施設について、昨年１１月に佐藤雄平福島県知事と双葉郡７町村長が現地調査受け入れを決めた際、協議を欠席。「環境省に調査について質問し、回答を待っている」と理由を説明していた。

　町議会（定数８）は１２月「賛否があっても、汚染土壌の処分問題は避けて通れない。町長は自分の考えだけで事に当たろうとした」と全会一致で不信任決議を可決。

　これに対し、町長は辞職せず、議会を解散した。町議選は２４日に告示の予定。

　中間貯蔵施設は汚染土壌や廃棄物を保管する。国は調査候補地として、第１原発がある福島県大熊町で６か所、双葉町で２か所、第２原発がある楢葉町で１か所を提示。県と７町村は「調査受け入れイコール建設受け入れではない」としている。

（2013年1月23日20時55分  スポーツ報知）

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