神霊狩/GHOST HOUND
み~んな方便!
地方の小さな町が舞台ということで、方言はわかるんですが 登場人物の9割が方便の世界感を22話見せられるのは若干つかれます(苦笑) 分かりづらいストーリーが方言のせいで更に分かりにくくなっているようにも感じた。 本作品は幽体離脱を基とした作品だ。 もっとも、わかりやすく幽体離脱とは書いていますが、 作中ではもっと神格的であり、単純な幽体離脱とは違い 幽世という神霊や死者の住まう世界にいってしまう現象を指している。 ストーリーは、その幽世にいってしまう登場人物を中心に展開される。 幽体離脱をしてしまう登場人物はそれぞれ過去に何かしらのトラウマや事件があり、 幽世の世界で、自分のトラウマを克服していく。という感じです。 ただ上でも述べていましたが、この作品は難しさ=面白さになっていない作品。 脚本を書いた人の哲学的な要素を押し付けられている部分が強く、 自己満足的な作品になっている。 オカルト要素や心理学的な要素、夢、人と人のつながり。 そういった様々なキーワードがあり、それをつなぐものをわざと難しく描くことにより 作品を高尚なものに高めようとする。 この技法は成功すれば、非常に楽しめる作品です。 しかし、失敗すれば最悪だ、単純に訳がわからない作品になってしまう。 本筋のストーリーは悪くはない、幽体離脱を通じて自分と向き合い他人とつながり 自分の経験とし成長する過程と、サスペンス要素を含む内容は見ていて面白かった。 しかし、それだけを描くとあっさりしすぎてしまうため、 輪廻や脳などの、脚本家のうざい哲学要素を入れてしまった。 オカルトなのか?サスペンスなのか?科学なのか?はたまた哲学なのか? あらゆる要素をごった煮にしすぎて、どこをどう味わえばいいのか難しい。 非常に好みが分かれる作品ではある。 こういういろいろな要素のを詰め込んだ作品をじっくりと見て、 脚本家の思想と近い人は共感でき、面白さを感じることが出来ると思います。 しかし、大半は淡々とした展開と小難しい要素で見るのを投げ出してしまうかもしれない。 中盤からはサスペンス要素も本格的になり、先が気になる展開の数々があるので 序盤のダラダラ感を乗り越せば、中盤以降は意外にすんなり見てしまう作品ではあります。 しか、最終話まで見ても投げっぱなしになっている伏線がいくつかあったのは気になる、 大円団風に上手くまとめてはいたが、結果が意外にあっさりしてしまったのは残念。 演出や音響は悪くはない。 この演出や音響がなければ、作品の世界感が薄れてしまい退屈な描写しか無いアニメになる。 全体的に展開が遅い、更にはタイトルにある「狩」という部分は殆ど無い。 非常に好みが分かれる作品であることは否めず、見る人は結構選ぶだろう 22話ではなく、24話or26話なら最終話あたりの説明不足な点も もう少しわかりやすく表現できたかもしれないだけに、残念。 見たあとに、どこかすっきりしない。 モヤモヤ感の残る作品です。
物語上に出てくるそういったエッセンスを少しでも本などで仕入れてる
者にとっては非常に面白い作りになっているんですよ。
それをずばり「それ」だと言わずに作っているのが宮崎駿氏の作品です。
ストレートに言ってくれる士郎正宗氏の作品はむしろ分かりやすいと僕は感じます。