【政府は必ずウソをつく・前】イラク戦争の真実とコーポラティズムと政府のウソ
【文字起こし・前】真実は闇の中・・・政府は必ずウソをつく!?(山浦ひさしのトコトン!1スタ:愛知テレビ)
■放送日
2013/01/15
12:59~13:35
■番組紹介
3・11の大震災以降、原発事故、放射能対策からTPPまで、政府や東電、そしてマスコミによって重要な情報は隠ぺいされ、国民は騙され続けている。
番組内容
3・11の大震災以降、原発事故、放射能対策からTPPまで、政府や東電、そしてマスコミによって重要な情報は隠ぺいされ、国民は騙され続けている。また、アメリカでも、9・11の同時多発テロ以降、大参事に付け込んで行われる詐欺まがいの政治によって、貧困格差が拡大し続けている。
番組内容2
何故政府は嘘をつくのか。嘘を見抜く方法はあるのか。そして船出したばかりの安倍政権も同じように嘘を付くのか…9・11以降、アメリカの裏側を取材し続けている堤未果さんをゲストに迎え、政府の嘘を徹底追及するとともに、日本の未来を占う。
出演者
【ゲスト】
堤未果(ジャーナリスト)
三橋貴明(経済ジャーナリスト)
【MC】
山浦ひさし
名越涼子(テレビ愛知アナウンサー)
2001年9月11日
飛行機がビルに突っ込んだ
ここからアメリカによるテロへの報復が始まった
2003年に始まったイラク戦争
この理由をアメリカ政府はこう説明している
『イラクは大量破壊兵器を持っている』
『フセインはアルカイダと繋がっている』
しかしこれはなんとウソだった!?
ウソは続く
“CHANGE”という一言にアメリカは湧いた
しかし
社会格差は広がる一方で
貧困層の割合は1960年代以来最悪となっている
政府のウソ
果たして日本では・・・
枝野(当時・官房長官)「若干高い数値が出ているポイントがございますが
ここについても
ただちに人体に影響を与える数値ではない」
まき散らされた放射能
「ただちに」という言葉を私たちはどう解釈すべきなのか
世界では次々に新しいリーダーが決まっている
日本でも安倍新政権が誕生
本当に私たちの暮らしを守ってくれるのか?
今日はジャーナリストの堤未果さんが登場
政府は必ず嘘をつく
山浦氏「さあ、今週も『トコトン!1スタ』はじまりました。生放送でお送りいたします。山浦ひさしです」
名越氏「名越涼子です」
山浦「今日は刺激的なタイトルでお送りしようと思うんですが、こちらですね」
名越「『真実は闇の中 政府は必ずウソをつく?』」
山浦「お呼びいたしました」
名越「はい。ゲストはアメリカの実態や経済を取材しているジャーナリストの堤未果さんです」
山浦「堤さん、よろしくお願いいたします」
堤未果氏「よろしくお願いします」
山浦「非常にお綺麗な堤さん。意外と刺激的な本を出されているのにびっくりする。『政府は必ず嘘をつく』という。政府と世の中の男性とどっちがウソをつきますか?」
堤「むずかしいとこですね(笑)」
山浦「(笑)ぐらい、男性もウソをつくという。我々も肝に銘じなければと思うんですけれども、三橋さんは堤さんとも親交が」
三橋貴明氏「そうですね」
山浦「今までお仕事とか?」
三橋「何回かお仕事を一緒にさせていただきました」
山浦「じゃあ、今日は堤さんとはケンカはしないですね?」
三橋「めちゃめちゃ話合いますよ」
堤「そんなにケンカキャラ?(笑)」
山浦「ということで。これなんですけど。特にまず最初に、手始めにというか、アメリカ政府がウソをついているということらしいですね」
名越「はい、そうなんです。世界の警察と称するアメリカなんですが、あの戦争を始めた理由も結果的にウソであることがわかりました。その代償は計りしれません」
<ナレーション>
9.11に端を発したのが
イラクへの爆撃
このときアメリカ政府は爆撃の理由についてこう説明していた
サダム・フセインはアルカイダと繋がっている
イラクは大量破壊兵器を隠し持っている
戦争の代償はあまりにも大きかった
2011年12月の終了宣言までに一兆ドルの税金がつぎ込まれ
およそ4,500人が犠牲になった
そしてなにより
フセインにはアルカイダとの繋がりはなく
イラクには大量破壊兵器もなかったのである
イラク戦争の本当の目的はなんだったのか
名越「はい。そのイラクへの攻撃なんですが、9.11のテロからわずか4日後に議会で発案されたと」
山浦「そうですよね。ずいぶん迅速な対応だなといか。これは、アメリカ政府はとりあえずテロには屈しないという姿を国民にもアピールするために早めに動いたと。そういうことじゃないんですか?」
堤「そうですね。あのときは、私はアメリカに住んでたんですけど、もう本当にみんなパニックでしたから。もうパニックのなかでどんどん事が進んで」
山浦「じゃあ、ある種、穿った見方をすれば、パニックを狙ったんじゃないかというぐらいのことも言えるわけですか?」
堤「結果的にはパニックになっていたために、政治から目が逸れたというのがあります。ですから、国会でどんな法律が決まっていたのか。どんなことが決定されていたのかというのが、国民はいっさい関心がずれたんですね」
山浦「三橋さん、そういうときはもう、国民の雰囲気もとりあえず、なんか敵を見つけて戦う、仕返ししろという感じになるんですか?」
三橋「国民がショックを受けた時に、ガーッとやってしまうというのが、今日のテーマのパターンなんですよね。政府がウソをつくのはだいたい、国民がパニックに陥っているような、出来事で言えば、なにか事件が起きた時。例えば、セプテンバーイレブンもそうですけど、リーマンショック。あの後も、金融関係者に莫大な支援が回る法律があっという間に、ダダダ―ッと議会で通ろうとした。これは一時とまったんだけど、最終的には通ったんですけど、完全にみんなショックを受けて、このままだとアメリカ経済は破滅するとか、みんな言うわけですよ。そうすると反対もできないんですよ。政治家は」
山浦「なるほど。その隙を突いてという開戦だったということなんですけど。それで、のちにフセインは関係なかったですよと。大量破壊兵器もなかったですよと。驚きの、空前の冤罪じゃないかとすら、という気がするんですけれども、要は、その大量破壊兵器もないし、フセインもそんなに関係してなかったというのは」
堤「ぜんぜん関係してないですね」
山浦「それはアメリカ政府も発表しましたもんね」
堤「発表しましたし、もう政府から、何人も何人も発表してたんです、直後から」
山浦「これ、いつの時点でアメリカ政府は分かっていたんですかね?開戦前なのか、開戦に踏み切った後なのか、どっちですかね?」
堤「どこで分かってたかというのは、本当に歴史を掘り起こすしかないんですけれども、少なくとも私たちがショックを受けている間に、すぐにアフガニスタンが爆撃されて、もうそれから今度はイラクが理由になって、その戦争の開始理由もどんどんコロコロ変わって、大量破壊兵器もなかったということを、例えばIAEAとか、それから米軍の高官が言っているにも関わらず、マスコミもそれに乗って、ダーッと流れが出来たんです」
山浦「ということは、引き返さなかった理由というか、なにかがあるんじゃないかと。それはもうないことが分かっているのに。その、ちょっと象徴的な」
名越「そうなんです。こちらのVTRをご覧ください。
こちらですね」
山浦「はい、これですね。よく見た」
名越「はい。イラクのサダム・フセイン元大統領の像が倒されたニュースです
当時は繰り返し、何度も何度も」
山浦「群衆が歓喜するという」
名越「流れていましたけれども、ここにも
堤さん、ウソがあるんですか?」
山浦「このVTRに?」
堤「そうですね。このVTR自体は、このあとで、例えばバクダッドを米軍が解放したということで、バクダッド中が喜んでいるという形で出されましたけども」
山浦「そうじゃないんですか?」
堤「実は、その銅像の周りにいるのは、本当に数十人で、報道陣と米軍関係者が丸く囲って、他の市民が入れないように隔離していたというところもありますし」
山浦「バリケードを作ってるということですか?周りでは」
堤「バリケード、そうですね。囲んで入れないようにしてたということと、そもそもこの戦争がアメリカ政府が広告代理店にビジネスとして依頼したというところがあったんですね」
山浦「ええ?どういうことですか?」
堤「アメリカの大手広告代理店に、アメリカ政府が750万ドルという契約金で依頼をしたと。この以来というのは演出ですね。その商品名が『バクダッドの政権交代』という」
山浦・名越「ええ~?」
堤「ことでやってた」
名越「そんな商品、あるんですね。売っちゃうんですね、それで」
堤「そうですね。それで広告代理店が入って、戦争だけじゃないですけれども、色んな形で演出をしていくのを一手に引き受けるわけです」
山浦「ええ?じゃあ今、それは誰かの代理店が仕込んだ戦争であって」
堤「代理店が請け負った戦争ですね。だから今のVTRだったら、例えば星条旗をフセインの銅像にかぶせるとか、ああいうのも広告代理店の演出のなかに入ってたということです」
山浦「ええ?」
名越「じゃあ、この動いている人たちというか、この暴動を起こしている人たちというのは、依頼されてやっていた人たち?」
山浦「サクラということですか?」
堤「サクラも入ってますし、全員がサクラではないですけれども、アメリカの政府の関係者も入っていたという」
山浦「イラクの国民では、じゃあ、実際の本当の国民では、ああいうふうにワーッとはならなかったということですか?」
堤「マスコミが演出したほど、実際、現場にいた人たちの話を聞くと、そこまでではなかったという証言が出てます」
山浦「つまり、そこまで国民の中では、フセイン=悪の中枢、という感じではなかったかもしれないということですか?」
堤「ただ、アメリカにいた私たちはあの映像を見て、やっぱり相当高揚して、やっぱり戦争だ、やっぱり愛国だ、というふうになりましたから」
山浦「そうですね」
名越「ある意味、私たち国民も後押しをしてしまった?」
堤「そうですね。マスコミを鵜呑みにしてしまったということですね」
山浦「日本にも当然あの映像が流れてきて、我々もそういうふうだと思いましたからね」
堤「日本の場合はアメリカのCNNとか、そういう大手のマスコミの映像はそのまま流しますから、やっぱり検証されないで流れてしまうままに私たちも見ているわけですね。ですから、それを鵜呑みにする」
山浦「大変なああいう映像を演出しているとしたら、ちょっと驚きですけどね」
三橋「完全なショーでしょうね」
山浦「ショーですよね」
三橋「ショーになっちゃってますね」
名越「はい。どうしてこういうことが起きてしまうのか。これらを理解するためのキーワードがあります。こちらです。『コーポラティズム』ということなんですが」
山浦「三橋さん、うんと頷かれてましたけど、簡単に説明してただいても?」
三橋「コーポラティズムというのは、主に大企業、まあグローバル企業のほうがいいですかね」
山浦「グローバル企業」
三橋「グローバル企業の経営者とか株主とかいった資本家とかが、政府と結びつくんですよ。そして、民主主義に反したような政策をやっていって、国民とかの犠牲の下に彼らの株式会社の利益をふくらませて、株主への配当金を出来るだけ多額にするという、そういう仕組み」
山浦「政府と有力グローバル企業がくっついて、世界を動かしていくという。じゃあ、これは色んな各国の政府がそういう、癒着と言えるのかもしれませんけども、そういうことがあるわけですか?」
堤「そういう癒着している国ってたくさんあると思うんですけど、特にアメリカは代表的ですね」
山浦「たとえば典型的な例でいうと?」
三橋「さきほどイラク戦争で、結局誰が儲かったのかとよく言われますけど、これはもうアメリカの大企業であるハリバートンとか、そういう企業がイラクの復興でめちゃめちゃ儲けたんですよね」
山浦「具体的に、どういう?」
三橋「インフラを作ったんです。壊したインフラを作ったんですよね。自分で壊して作った」
山浦「はあー」
名越「戦争で壊して」
三橋「戦争で壊して作るんですよ。その金はどこから出て来たかっていったら、アメリカ国民の税金ですから」
名越「へえ」
山浦「はあ」
三橋「それがハリバートンにダーッと入ってハリバートンの株主の配当金として払われるわけです。そしてそのハリバートンの偉い人が、当時の副大統領だったということですね」
山浦「ええ~?」
三橋「これほんと」
堤「すごい癒着してますよね」
三橋「癒着どころじゃないですよね」
山浦「いっぺん戦争で更地にしといて、いろいろインフラ立ち上げなあかんから、そしたらアメリカの会社に発注させると。そんで、そこが儲かるよと」
三橋「はい」
山浦「で、政府とも、そこはズブズブだよと」
三橋「まあ政府と結びつかないとできないしょうね、こんなことは」
山浦「そうですよね。そんなこと、あ。じゃあ、さっきのイラク戦争とかも、国民のためとか、全国民のためとかいうことは、もちろんそういうのもあったでしょうけども、そういった部分の目的も大きかったということ?」
堤「そうですね。ですから、戦争が終わった後にどこが莫大な利益を得たかということを、最後までフォローして見てみると、全部一本の線でつながりますね」
名越「私たち、今日初めて知った情報というのがたくさんあるんですけれども」
三橋「そうですか」
名越「ある意味、メディアもこのコーポラティズムというものとすごく繋がりが深いんですか?」
三橋「当然、そのコーポラティズムをやるには民主主義がいちばん邪魔なんですよね。だから、その民主主義を動かすためには、そのマスコミに対して影響力を高めるのが一番いいんです。そのためにはスポンサーなんです。やっぱりお金を出す、会社の言う通りには、とは言わないけど、影響はやっぱり大きくなっちゃいますよね。結果的に、その企業の目的に沿った、例えばテレビ番組とかが作られて、CMが打たれて、世論が変わっちゃうと、その企業の思いのままの政策になっちゃうんです」
山浦「そうではないと、やっぱりメディアの中にいる人間として、信じたいですけど」
名越「そうですよね。でも、ここまでは一応、海外でのできごとですよね。じゃあ、日本政府は同じように国民にウソをついているんでしょうか?こちら、ご覧ください
福島第一原発に関する政府の発言です
『メルトダウンはしていない(2011年3月13日)』そして『ただちに健康に害はありません(2011年3月18日)』に当時の枝野経産大臣(×→○官房長官)が発言しました。この3月13日にメルトダウンはしていないと発言したんですが、その前日にメルトダウンしている可能性が非常に高いという情報は持っていたそうなんですね。でも、これも堤さん、ウソなんですか?」
山浦「国民をパニックに陥れたくないというのも、一面はあったりするわけなんですよね?」
堤「いろんな言い方、言い訳はできると思うんですけれども、原発自体がすごく大きなお金が動くところですし、いろいろそういう意味では、政府と、たとえば電力会社の関係とか、マスコミや学者と電力会社の関係とか、そういうものが網の目のようにあるなかで、発表しているわけですから、必ずしもぜんぶ国民のほうを向いているわけではなかったと思います」
山浦「じゃあ、この時点で、もうメルトダウンはしてますと。非常に健康的にも被害を及ぼすかもしれない状況です、と言ってしまうと、今後の原発関連の事業に影響を及ぼすかも、ということすら、ここには関わっているかもしれない?」
堤「それは、枝野さんに直接聞いてみたほうがいいと思います。ただ、アメリカのイラク戦争とおんなじで、結局、それを私たちが鵜呑みにすることで、取り返しがつかないことがそのあと起った時に、やっぱり誰も責任を取らないということです」
山浦「でもこういった枝野さんとか、政府の発表が、要は100%信用できないとなると、我々国民は何を信じたらいいんだという話になりますね」
三橋「そうですね。ただね、政府はウソをつくというのは、これはいつでも、どんな国でもそうなんだけど、誰のためについているか、ということですよね。これが、例えば一部の企業のためとか、グローバル資本家のためだというのが、特に目立った問題なんですね、最近。本当に、パニックを起こさないためだったら、そういうのもあると思うんだけど、本当にそうなの?という」
山浦「なるほど~」
<前・ここまで~後につづく>
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Comment
はじめまして。とても貴重な記事をまことにありがとうございます。
ひとりでも多くの人にこの内容をしっていただきたいと思って、私のブログでご紹介させていただきました。問題箇所などございましたら、是非ご一報くださいませ。訂正させていただきます。
今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。
ひとりでも多くの人にこの内容をしっていただきたいと思って、私のブログでご紹介させていただきました。問題箇所などございましたら、是非ご一報くださいませ。訂正させていただきます。
今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。