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マスコミ批判に関する一考(126) 中国でも評価されない鳩山元首相の訪中を批判できないマスコミ

マスコミ批判に関する一考(126) 中国でも評価されない鳩山元首相の訪中を批判できないマスコミ

 先週の私のブログは日中関係ばかりであった。
 中東と言うか北アフリカのアルジェリアで日本人を含む外国人のイスラム過激派テロ組織による人質事件が起きたために、先週のマスコミはその速報と近況報告ばかりであったと思う。しかし、実際に日本および世界ではさまざまなことが起きており、その内容をさまざまな角度から伝えなければならないのが、本来のマスコミの姿なのである。
 中東のイスラム過激派に関しては、先週犠牲者を出しながらも一応の結論を得たようであるので、その内容に関して、と言うよりはそもそもイスラム教と言うことからしっかりと解説をしてゆこうと思う。何しろ、このブログは「C級解説」なのであり、また、国会も現在は記載されていないので、その内容に関してさまざまな海外情報からの内容を考えて生きたいと思っている。
 さて、その中で日本にとってもっとも大きなニュースは、鳩山元首相の訪中と「国賊」発言ではないのか。私は、下記にある小野寺防衛大臣の「国賊」という単語よりも「売国奴」と言うほうがピッタリくるのであるが、その辺の日本語のニュアンスに関しては個人差があると言うことで何とかしたいと思っている。
 さて、この事件の経緯と、尖閣諸島をめぐる日中関係に関しては、先週のブログの通りである。問題は、この鳩山元首相の発言や行動に関して、日中がどのような評価をしているか。それをしっかりと伝えるのがマスコミの役目ではないのか。わたしもすべてのマスコミをチェックしているわけではないので、鳩山訪中に関して問題視している論調も合ったが私が見落としているだけかもしれない。しかし、少なくとも私の見る限り、アルジェリアの事件ばかりで、鳩山訪中、はっきり言って、中国における尖閣諸島の問題と、今後の日中関係への影響と鳩山元首相の行動を結びつけて報道する期間は少なかったのではないか。中には、尖閣諸島をめぐる戦争と言うような報道まではあるものの、その戦争にまでなる内容は、まさに鳩山元首相の行動の影響までしっかりと書いているのは、少ない。

鳩山発言「尖閣は係争地」…中国で評価のコメント見当たらず

 鳩山由紀夫・元首相が北京市内で16日、中国の全国政治協商会議ので賈慶林主席や楊潔チ外相らと会談し、尖閣諸島について「係争地であることを(日中)双方が認めた上で解決を探るべきだ」と述べた。中国の一部メディアは鳩山元首相の発言を紹介したが、同発言を評価するコメントは、ほとんど見当たらない。 鳩山由紀夫・元首相が北京市内で16日、中国の全国政治協商会議ので賈慶林主席や楊潔チ外相らと会談し、尖閣諸島について「係争地であることを(日中)双方が認めた上で解決を探るべきだ」と述べた。中国の一部メディアは鳩山元首相の発言を紹介したが、同発言を評価するコメントは、ほとんど見当たらない。
 人民日報系のニュースサイト「環球網」は16日午後10時10分付で、同ニュースを報じた。17日午前からコメントが集まりだしたが「注意しろ。日本人の策謀だ」、「領土問題は存在しない。古来から中国固有の領土だ」、「双方とも争議を認めず、両国の船がしばらくは関連海域で対峙する。そのうち、中国軍の力が真に強大になってから手を下すことになる」などの書き込みが続いた。
 鳩山元首相は自らの良心と信念にもとづいて発言したと考えてよい。ただし、「私は信じないぞ。日本はうそばかり」、「ずるい手段だ」などと、元首相首相の発言を「当局ぐるみの日本側の陰謀だ」と考えるユーザーも目立つ。
 ごく一部に「良心的な日本人だ。得がたい存在だ」と書き込んだユーザーもいるが、続けて「ただし実際には、釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)に争議は本来存在しない。というのは、中国の固有の領土だから」と意見を表明した。
 少なくとも現状では、鳩山元首相に発言に触発されて、尖閣諸島の問題を「もう1度冷静に考えてみよう」という民衆レベルの動きが起きる気配はない。(編集担当:如月隼人)

サーチナ2013年01月17日10時37分
http://news.livedoor.com/article/detail/7322160/

「国賊」という言葉が一瞬…鳩山発言に防衛相

 小野寺防衛相は17日夜のBSフジの番組で、鳩山元首相が中国側に対し、沖縄の尖閣諸島をめぐり、「係争地である」との認識を中国側に伝えたことについて、「中国側は『実は日本の元首相はこう思っている』と世界に宣伝し、国際世論を作られてしまう。言ってはいけないが、『国賊』ということが一瞬頭のなかによぎった」と述べ、激しく批判した。

読売新聞2013年01月18日07時05分
http://news.livedoor.com/article/detail/7324868/

鳩山元首相の南京訪問、「政治ショーか」「日本政界と関係ない」など意見さまざま―中国版ツイッター

 17日午前、訪中している鳩山由紀夫元首相が、南京大虐殺記念館を訪問した。これについて、媒体各紙がこぞって記事を報じる中、“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトにも、一般からの反応が殺到している。さまざまな角度から意見が出ているようだ。2013年1月17日午前、訪中している鳩山由紀夫元首相が、南京大虐殺記念館を訪問した。中国各メディアの報道では、鳩山元首相は16日夜に夫人を伴って南京入り。この日は漆黒で身を包み、厳粛な面持ちで館内を参観。犠牲者らの写真の前で両手を合わせて黙とうし、参観後には「友愛和平」と書をしたためた。
 これについて、媒体各紙がこぞって記事を報じる中、“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトにも、一般からの反応が殺到している。さまざまな角度から意見が出ているようだ。
「また政治ショーかよ!」
「謝罪は行動を伴うべきもの。今回の鳩山の行動は、日本の過去の侵略や虐殺に対する悔悟を示している」
「本心ではどう思っているのだろうか。誰にもわからないね」
「誰もが心の中では罪悪を感じていても、首相在任中はそれを隠し通すしかないのだろう」
「鳩山、ひざまづけよ」
「これではまだまだだ。安倍が土下座するまでは」
「鳩山と安倍は同じ政党に属しているわけではないし、鳩山は日本の政界とはすでに一切の関係がない身分だよ」
「鳩山は間違いなく理想主義者。友愛政治に友愛外交を主張し、靖国参拝を批判し、日本の戦争責任を積極的に反省しようとした。そして、首相在任時は右翼の強烈な批判を浴びた。しかしながら、日本に1人でもこのような政治家がいて、首相にまでのぼりつめたということに、多少の安堵を覚える」
「ああ、彼が帰国した後のことが心配だね」 (翻訳・編集/愛玉)

Record China2013年01月17日14時22分
http://news.livedoor.com/article/detail/7323052/

 さて、中国は、基本的にさまざまなことをわかっている。いやわかっていると言うよりは、感じていると言うのに近い。よく言うことであるが、世界中で優秀な人物とされる人は1割いるとすれば、13億人の人口の中国の場合1億3千万人の優秀な人物がいる。ようするに、日本の人口と同じかそれ以上優秀な人物がいるのである。ある統計では、小児麻痺だけで1億2千万人いると言うのであるから、それだけで日本の人口と同じだけいると言うことになるのだ。人口が多いと言うことはそういうことだ。
 中国人は、基本的に自分に属している集団に忠誠を誓う人を尊敬し、裏切る人に関して別になんとも思わない。もっといえば、そのような「裏切る人物」を利用して自分の都合の良いように動くと言うのが彼らの現状である。私も、中国に4年もいたことから、そのような性質が少し身についているのかもしれない。なんとなく中国人の感覚が理解できるようになっているのである。
 さて、中国国内でも鳩山元首相の行動はまったく評価されていない。そのことは、なんと中国のブログ奴言ったーなどに書かれており、日本のマスコミもチェックしているのになぜかそれが報道されない。日本は日中新聞協定などがあって、「中国に不利になる報道はしない」そうである。それどころか、積極的に中国に国を売る報道をしているというのが驚きである。鳩山元首相の行動も、その行動を賞賛する場面は見ているが、残念ながら、中国でも批判されている内容を報道しないと言うのは、まさに中国の圧力またはカネに、または内部の中国帰化人などに屈した日本のマスコミの姿が見えるのである。
 台湾では、マスコミの中国化で10万人のデモが起きている。日本でそのようなデモが起きないのはなぜか?かなり不思議としか言いようがないのである。

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