アルジェリア:日本人拘束 犯行声明組織リーダー「密輸男爵」、多くの人質事件関与 アフガンにも参戦

毎日新聞 2013年01月17日 東京夕刊

 【ヨハネスブルク服部正法、パリ宮川裕章】北アフリカのアルジェリア南部イナメナスの天然ガス施設襲撃事件で、犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム聖戦士血盟団」を率いるモフタール・べルモフタール氏は、アフガニスタン内戦に参加するなど戦闘経験が豊富で、多くの人質事件に関与したテロリストだった。仏メディアが伝えた。

 ルモンド紙によると、ベルモフタール氏はアルジェリア北部ガルダイア出身で、複数の別名を持つ。麻薬や武器の密輸で影響力を持ち、「密輸男爵」とも呼ばれる。91〜93年、アフガニスタン内戦に参戦。その後、アルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の一派でアルジェリアのイスラム過激派組織「サラフィスト布教戦闘集団(GSPC)」の創設者の一人となり、11年にニジェールで起きたフランス人拘束事件など多数の誘拐事件に関与した。

 だが、宗教的規律の厳しいアルカイダ組織の中で、薬物密売などで活動資金を得るなどしたため、AQIMから追放に近い形で離反したという。現在のメンバーは200〜300人と比較的小規模で、今回、ベルモフタール氏が天然ガス施設襲撃を現場で指揮しているかは、情報が錯綜(さくそう)している。

 襲撃事件で一時拘束された天然ガス施設の従業員はAFP通信に「武装勢力は、アルジェリアで拘束されているイスラム過激派100人の解放を要求している」と証言しており、大国フランスやアルジェリアを相手に存在感を示すことで、組織のイスラム過激派内での地位向上を狙う意図がある可能性もある。

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