| Q: |
世界で初めてつくられた自販機はどのようなものですか? |
| A: |
紀元前215年頃にエジプトのアレキサンドリアの寺院に置かれた聖水自販機が世界で最初の自販機と言われています。この自販機はてこの原理を応用したもので、投入された硬貨の重みで内部の受け皿が傾き、その傾きが元に戻るまで弁が開いて水が出てくるという仕組みでした。この聖水自販機の仕組みはアレキサンドリアの科学者ヘロンが著した「気体装置(Pneumatika)」に図解入りの記述がありますが、彼の発明によるものか、彼の師であるクテシビオスの考案によるものかはわかっていません。
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ヘロンの「気体装置(プネウマティカ)」
の中に描かれている聖水自販機の原理図
(イタリア国立図書館蔵)
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| Q: |
日本で初めてつくられた自販機はどのようなものですか? |
| A: |
日本で最初の自販機は明治21年に俵谷高七が考案したたばこなどの箱入り商品を販売する自販機で、同年に特許出願がなされ同23年に特許されています。この自販機は明治23年に東京・上野で開催された第3回内国勧業博覧会で天覧の栄に浴したと伝えられていますが、実物は現存していません。
現存する日本最古の自販機は、俵谷高七が明治37年に製作した「自働郵便切手葉書売下機」です。この機械は、外枠が木製で装飾が施され、全体が切手販売と葉書販売とポストの三位一体化形式のユニークなもので、現在でも東京の逓信博物館に所蔵されています。
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現存する最古の自販機、自働郵便切手葉書売下機。
(遁信博物館蔵)
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