通常の鯛の生息地…水深約30mから150mまでの
海底が岩や砂利のところ
通常の鯛は、定着性の近海魚です。水深約30mから、
150mまでの、海底が岩や砂利のところにすんでおり
水温8度以下の海にはすんでいません。また、マダイ
は深海性の魚で小回遊の習性があり、群れをなさない
といわれています。
通常の鯛と違い、鯛の浦の鯛は年中、一定海中に群れをなしてすんでいます。
鯛の浦の鯛が年間を通じていつでも船べりをたたく音を聞くと水面近くに群れをなして出現し、与えられた餌を食べるという事は、非常に珍しいことなのです。
鯛の浦の現象は、科学的には完全に解明されていません。その習性が珍しいので、「鯛の浦のタイ生息地」として指定を受け保護されているのです。
日本でこのような習性を持つ鯛が鯛の浦だけに生息しているのは、鯛の浦周辺に住む人々の遠い昔から続いてきた信仰の歴史と、素朴な鯛保護の精神が生きているからなのです。