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帰還困難区域の墓地 先行除染を要望
1月16日 5時11分

原発事故によって、住民が住むほとんどの地域が長期にわたって帰還が難しいとされる区域に指定されている福島県大熊町が、「せめて墓参りがしたい」という住民の声を受けて、区域内にある墓地の除染を先行して進めるよう環境省に求めていることが分かりました。

大熊町は、先月の避難区域の見直しで、住民の96パーセントが住む地域が、長期にわたって帰還が難しいとされる「帰還困難区域」に指定されました。
環境省は、2年間は帰還困難区域以外の区域を優先して除染を進める方針です。
しかし、住民から町に「せめて墓参りをしたい」とか「遺骨を町から持ち出したい」などの要望が寄せられていることから、大熊町が環境省に対し、墓地についてはモデル事業として除染を先行して進めるよう求めていることが分かりました。
これを受けて環境省は16日、現地調査を行うことにしています。
町によりますと、町内の帰還困難区域には墓地が28か所ありますが、放射線量が高い所が多いうえ、地震で墓石が倒れたままだったり草が生い茂ったりしている所もあるということです。
町では、ことしのお盆までに除染を終えるよう求めていて、草刈りや墓石の修復も進め、住民が一時帰宅して墓参りができるようにしたいとしています。

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