東海道新幹線の駅ホームで、行き先や発車時刻を伝えるパネル式の表示板が姿を消す。唯一残っていた三河安城駅(愛知県安城市)で23日深夜、最終列車が通過した後に撤去される。「パタパタッ」という軽快な音で乗客に発車時刻を伝えてきたが、複雑なダイヤに対応するため発光ダイオード(LED)を使ったデジタル表示に全面移行することになった。
「こだま649 13:32 新大阪 自由席1―7、13―15号車」。黒いパネルに白い文字で発車時刻や行き先などを表示。列車が走り去るとパネルが回り、次の列車を知らせる。「懐かしい」とカメラを向ける利用客も少なくない。
「数字が切り替わる様子が見ていて味があった。なくなるのは少しさみしい」。18日午後、出張で三河安城駅を利用した福岡県筑紫野市の会社経営、大島康正さん(45)は名残惜しそうに話す。
JR東海によると、同駅の「フラップ式ホーム発車標」と呼ばれる表示板は1991年、東海道新幹線の東京駅に初めて導入。名古屋駅や新大阪駅、京都駅など全16駅の99カ所に設置された。
ただ2002年秋には現行のLED式が登場。03年10月には品川駅が開業、全列車の最高時速が270キロとなり、「のぞみ」の運行本数も大幅に増加。「ひかり」「こだま」を含めダイヤが複雑になり、多くの情報を瞬時に伝える必要が高まったことも背景にあった。
デジタルでは遅れの原因や再開見込みまで同時に伝えられるうえ、フルカラー式で文字が大きく視認性が向上。のぞみ停車駅を中心に切り替えが進み、最後となった三河安城駅でも設備更新の時期を迎えた。JR東日本、西日本、九州管内の新幹線駅もフラップ式の発車標はなく、新幹線駅からは完全に姿を消すことになる。
JR東海の須田寛相談役は「フラップ式は仕組みは単純だが自動で表示が変わるなど、アナログからデジタルへの移行期を象徴する表示だった。撤去は一つの時代が終わったということ。今後は携帯電話に自動的に遅れの情報を流すなど、さらなる進化が求められる」と話している。
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