岩手2町のがれき広域処理完了へ 本県が先べん

(2013/1/22 07:55)

 東日本大震災で発生した震災がれきのうち、岩手県山田、大槌両町の木くずの広域処理が計画より1年早く、2012年度内に完了する見通しになった。21日までの関係者への取材で分かった。試験焼却で安全性を確認し本格受け入れに踏み切る「静岡方式」が全国に波及したことが、広域処理早期完了の要因の一つに挙げられる。
 政府による静岡県への山田、大槌両町の木くず受け入れ要請量は、従来の2万3500トンから大幅に減る見通し。環境省が近く、詳細を公表する。
 本県は全国に先駆け県市長会、県町村会が本格受け入れに向けた共同声明を発表し、島田市を先頭にして複数の自治体が受け入れ作業に入った。被災地では不燃物や木くず以外の可燃物の処理作業は依然として滞っているものの、復興に向けた広域支援の具体的成果が表れた。
 関係者によると、処理の前倒しは広域処理の広がりに加え、(1)山積みされた可燃性混合物の中に混じる柱材、角材が想定より少なかった(2)長期間の野積みで木くずが分解・劣化(3)土砂との混合―などが要因という。
 現在受け入れている島田、静岡、浜松、裾野の4市のほか、富士市は受け入れに関する住民説明会を今週開き、最後まで広域処理に協力する可能性を探る方針。県は処理計画を一部見直した上で2月上旬以降、市長会と町村会に状況を説明する。

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