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大飯原発の断層 評価長期化か
1月16日 21時4分

国内で唯一運転している福井県の大飯原子力発電所について、国の原子力規制委員会の専門家会議は、断層が活断層かどうかを評価する会合を改めて開きましたが、専門家の見解は一致せず、結論には至りませんでした。
規制委員会の島崎邦彦委員は、関西電力が今後行う調査を見て判断したいという考えを示し、規制委員会の評価は長期化する可能性が強まっています。

国の原子力規制委員会の島崎委員と専門家の合わせて5人は、先月下旬に行った大飯原発での2度目の断層の現地調査を受けて、活断層かどうかを評価する会合を改めて開きました。
専門家会議は、去年11月に現地調査を行ったうえで評価会合を開きましたが、敷地の北側で見つかった地層のずれを巡って「活断層」か「地滑り」かで専門家の見解が分かれ、関西電力は追加の調査を行っています。
16日の会合では、専門家から、地層のずれについて「活断層だ」という意見と「地滑りだ」という意見が出て、見解は今回も一致せず、活断層かどうかの結論には至りませんでした。
規制委員会の島崎委員は、関西電力が今後行う、原子炉の近くで溝を掘って地層の断面などを調べる調査を見て判断したいという考えを示しました。
これに対し、会合では「専門家4人の分野が偏っているので、ほかの専門家も入れて議論をすべきだ」という意見も出ました。
国内で唯一運転している大飯原発について、規制委員会は、重要な施設の真下を走る断層を活断層と判断した場合、運転停止を求める考えですが、規制委員会の評価は長期化する可能性が強まってきました。

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