キャンプで外国人投手をテストすることになった和田監督。優勝のためには補強の手を緩めない【拡大】
今回の新助っ投候補に関して首脳陣は、先発投手としての働きに期待を寄せているものと思われる。というのも、球団内では残留したジェイソン・スタンリッジ投手(34)に不安の声が上がっているからだ。ランディ・メッセンジャー投手(31)は2年連続2けた勝利と計算できるが、スタンリッジは阪神移籍初年度の2010年こそ11勝5敗、その翌年も9勝7敗と白星を稼いだものの、昨季は7勝12敗と低迷。夏場には5連敗を喫するなど、不安定な投球も目立った。今季、1年を通して勝ち星を計算できるかというと、やや疑問も残る。
現状で今季の外国人投手は、昨季に育成から支配下登録したロバート・ザラテ投手(25)を含めて3人。ここに新外国人投手を獲得すれば、野手のマット・マートン外野手(31)、新大砲候補のブルックス・コンラッド内野手(33)を加えて、助っ人6人態勢となる。1軍外国人枠は4。競争激化で全体のレベルアップも期待できる。
金本、城島が引退し、藤川は大リーグ、カブスに移籍。補強費はまだ残っている。支配下登録選手も現在66人と上限の70人まで余裕がある。変革の時期を迎えた阪神。わずかでも残る不安をぬぐい去り、逆襲態勢を整える。
★バル08年岡田政権時テスト
阪神が最近、キャンプでテストした外国人はバルディリス(オリックス)が有名だ。2008年岡田監督(当時)の発案でベネズエラから来日し、キャンプで安定した守備を見せて育成枠外国人として契約。2軍で打撃をアピールして、当時不振のフォードと入れ替わって支配下登録され、1軍に昇格した。09年限りで阪神を戦力外となったが、10年から岡田監督が就任したオリックスに移籍した。
(紙面から)