【藤井聡】グローバルリスク

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FROM 藤井聡@京都大学

安倍内閣は今、文字通り、何から何まで「立ち上げの時」、
人材配置が決められ、いろいろな組織・体制が構築され、
今からまさに、いろいろな議論が始められようとしています。

そしてそんな中で起こったのが、
今回のアルジェリアでの人質事件……
未だ、その被害の全容は確認されてはいませんが、
この事件に関わった、海外コンサルタントの有力企業「日揮」はじめ、
日本は、甚大な被害を被ることとなりました….

この問題は、海外で展開する企業にとって、
いかに、「セキュリティ」を確保するのか、
という点が重要であることを明らかにしています。

そんな問題意識でとりまとめられたのが、
来週からはじめられる世界経済フォーラム(ダボス会議)向けの

特別レポート:グローバルリスクに対する「国家強靱性」の構築
Special Report: Building National Resilience to Global Risks
http://reports.weforum.org/global-risks-2013/view/section-three/special-report-building-national-resilience-to-global-risks/

です。
(#なお、甘利大臣は、日本政府の代表として、
ダボス会議に出席されると、報道されております)

ここで言われる「レジリエンス(Resilience)」という言葉は、
文字通り、「強靱さ」「しなやかさ」を意味する言葉で、
このレポートでは、国家としてのResilience、
つまり、「国家強靱性」をどうやって作ることが必要なのか、
ということがまとめられているわけです。

ちなみに、「強靱性を構築する」ってことは、
文字通りの「強靱化」っていうことですから、このレポートは、
まさに、「国家強靱化」のレポートだ、っていうわけですね(!)

一方、この度の安倍内閣では、

「国土強靱化担当大臣」

が新しく設置され、
古屋先生が就任されておられますが、この

「強靱」

のキーワードは、
実は、日本国内だけの特殊な事情なのではなく、
今、世界中で、特に世界の経済界で、
重視されている、っていうわけですね。

で、なぜ、今、世界の経済界で、
「強靱化」がこんなに注目されているのかというと、

「グローバルリスク」

なるものを、多くの国々が、
ホントに恐れ始めたから、なわけです。

言うまでも無く、そのきっかけは、
リーマンショックであって、
今、懸念されている、欧州危機です。
そして、経済大国日本の巨大地震、なんてものも、
文字通りの「グローバルリスク」になっていますし、
今回のテロなどもそんなリスクの一つと言えるでしょう。

で、そんなグローバルリスクに恐怖している
世界各国ですが、そんな中でまとめられた、
このレポートでは、なんと、

「国家強靱化こそが、経済成長の源泉だ!」

と主張されているのです!

このことは、要するに、

「古屋大臣が所管されている「国土強靭化」が、
甘利大臣が所管されている「経済成長」にとって、
必要不可欠な重要な柱の一本なのだ」

ということを意味しているわけですね。

これがなぜかというと、
これだけさまざまなリスクにさらされている21世紀の今日、
ちょっとしたリスクで滅んでしまうような「脆弱」な国家なら、
成長なんてできっこない、というのが理由なわけですね。
(#同じことが、一つ一つの「企業」についても言えるでしょう)

これから様々に進められる「経済成長」の議論では、
「Building National Resilience = 国家強靭化」
を重要コンセプトの一つにしていくことが、
求められているのではないかと思います。

ご関心の方は、ダボス会議での議論、
新聞、ニュース等にて、是非、ご注視ください。

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