「人を笑い者にする」天才、やまもといちろう氏

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2013/01/22


やまもといちろう氏がぼくについて言及していたので、ぼくも彼について書いてみることにしました。

イケダハヤト師型炎上をどう表現するべきか?: やまもといちろうBLOG(ブログ)


人を笑い者にするのがうまい

まず指摘したいのは、やまもといちろう氏がやっていることは、「人を笑い者にしている」という客観的な事実です。これを否定する人はいないでしょう。愛を感じようが、ユーモアを感じようが、彼が「人を笑い者にしている」のは揺るぎない事実です。

そして、その「笑い」の中には、狡猾に他者を否定する目線が埋め込まれています。彼と彼のブログの読者はそれを「愛ある批判」と正当化するのでしょうけれど、ぼく自身取り上げられてみて、はっきり言って良い迷惑だと感じました。言うまでもなく、愛があればなんでも許されるだろうというのは、鈍感で傲慢な態度です。

関連記事:「愛しているから叱るんだ」という嘘っぱち | ihayato.書店


ぼくを指して「年長者からの愛ある批判を受け止めない無礼な若者」という人もいるのでしょうけれど、ぼくはむしろ、その記述からは、ぼくを貶めてやろうという悪意を強く感じました。「クソの役にも立たない質の低い考察」なんて言葉は、下劣と言わざるをえないでしょう。大のオトナが吐くべき言葉ではありません(ここまでは半笑いで読み進めてましたが、この言葉はかなりショックを受けました)。「ヲチャー」の人たちは、ぼくの被害者意識が強すぎると言うんでしょうけどね。

だいたいもって、本当に愛があるのなら、この種の批判は「舞台」ではなくぼくに直接言うべきです。もちろん彼はそんな親切なことはしてくれませんでした。

行為の善悪はともあれ、彼が「人を笑い者にしている」ことを周囲の人はよく理解すべきでしょう。そういう行為に同調することに恥を覚えるのなら、彼のブログは見るべきではありません。ぼくは「人を笑い者にする」という行為は、基本的に恥ずべきものだと思います。それはいじめに同調するようなものでしょう。

……まぁ、たまに隊長のブログ読んで笑っちゃう自分もいるんですけどね。


突撃命令を発する「隊長」として

もう一点、切込隊長は人々の攻撃性を高めている点にも注目したいです。

彼がブログで特定の人を取り上げる時、周囲にいる読者は、それを「号令」として一気呵成にに攻撃を始めます。今回の件でも、ぼくに対して何か違和感を感じていた人が、「あぁ、隊長が言うならこいつのことは攻撃していいんだ!」と納得し、呪詛を流し込んできたわけです。匿名の連中に侮蔑的な言葉を投げつけられた当人としては、たまったものじゃありません。昨日は一日中イライラが収まりませんでした。

隊長は戦争回避の平和主義者、かつアンチネトウヨのようですが、その言論活動からは、彼が忌避するであろう「無理解に基づく闘争」や「匿名ユーザーの暴走」を、むしろ煽っているようにぼくは感じます。

「こいつはダメなやつだから」と(ユーモアを交えて)レッテルを貼り、人々を安易な他者否定へと導く、まさに「切込隊長」ですね。ご自身が煽っている闘争に関しては、平和主義者としてどう考えているのかお聞きしてみたいです。このくらいなら「ガス抜き」になるからいい、という判断なのでしょうかね…必要悪的な。


不思議な正義感

さらに、彼の不思議な正義感についても言及しておきたいです。

切込隊長はソーシャルゲームの課金問題など、法にもとる悪事を暴く私的警察のような役割もこなしています。これはこれですごいなぁ、と思いつつも、個人的に気になるのが安藤美冬さんのマルチ商法への関与を、ことさらに断罪していたことです。「号外」ですからね…。

【号外】安藤美冬女史@ノマド女王がマルチまがい商法のフロントだった件について: やまもといちろうBLOG(ブログ)

マルチ商法に関しては現状法律違反ではありません。記事のなかで違法ではないことは認めつつも、彼は明らかに安藤さんを「晒し者」にしています。ぼくはこういう正義感がよく理解できません。だって違法じゃないんですよ?同じ情報をぼくが仮に手にしていたとしても、ブログに書くことはありえません。それは彼女を個の手で裁くことになるからです。これは私的制裁、リンチと言わざるをえないでしょう。

思うに、隊長は「面白さ」が一定のしきい値を超えれば、対象を舞台の上に引き上げ、断罪してもよいと考えているのではないでしょうか。少なくとも、彼の行動の基準は適法性というよりは、「面白さ」にあるように見えます。

彼は、法律に違反しているか否かというよりは、「観客受け」を判断して、裁きを下しているように見えるということです。これはぼくの解釈に過ぎませんが、「面白ければ許される」というのは危険な理屈だとでしょう。まぁ彼はバランス感覚に優れているので、明らかにモラルに反するような笑い者の仕方はしないのでしょうけれど…。


というわけで、隊長への返礼ということで書いてみました。ぼくはユーモアも愛もないので、毒々しい言葉になっていると思います。ぼくも物書きなので、その気になればユーモラスなテイストでも書けますが、お茶を濁すのは嫌なのでストレートに書いてみました。実際彼に対する愛はないですからね…。

こういうことを書くのは本来狡いのですが、本心なので最後に。ぼくは隊長のことを嫌っているわけではありません。きっと根はいい人で、特に部下や同僚なんかには優しい人なんだと思います。「今度ランチしよう」と言われたら普通に一緒にご飯を食べたいレベルです。話も面白い方です。

ただ、今回取り上げた「人を笑い者にする」という行為や、攻撃性を煽る態度、彼が下す断罪と正義感の源については、疑問を覚えます。

もちろんぼく個人はそう思う、というだけなので、みなさんに同調を求めているわけではありません。ましてや、ぼくに対する同情は不要です。あくまで彼と「対等な」立場として、隊長論を書いてみたまでです。その点をどうぞよろしくお願いいたします。


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