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小5女児 給食でアレルギー死 乳製品口にし…

 東京都調布市の市立富士見台小学校で20日、チーズなど乳製品にアレルギーがある小学5年の女児(11)が給食を食べた後に死亡していたことが21日、市教育委員会への取材で分かった。市教委や警視庁調布署によると女児は給食を食べた後の午後1時20分ごろ、「気持ちが悪い」などと体調不良を訴えて救急搬送されたが約3時間後に死亡が確認された。

 東京都調布市の市立富士見台小学校で20日、チーズなど乳製品にアレルギーがある小学5年の女児(11)が給食を食べた後に死亡していたことが21日、市教育委員会への取材で分かった。市教委や警視庁調布署によると女児は給食を食べた後の午後1時20分ごろ、「気持ちが悪い」などと体調不良を訴えて救急搬送されたが約3時間後に死亡が確認された。

 行政解剖の結果、死因はアレルギー反応のアナフィラキシーショック死の疑いがあると判明。給食に出されたチーズ入りのチヂミを食べたのが原因と見られる。調布署は担任の男性教諭らから事情を聴く。

 女児は乳製品や卵にアレルギーがあった。給食の献立は毎月、保護者と学校の栄養士が確認し、アレルギー物質を含むメニューの一覧表を担任と女児に渡していた。調理師や担任らの管理の下、アレルギーの原因物質が入っているメニューの時は、個人用の「除去食」を提供されていた。

 女児には最初は除去食のチーズを抜いたチヂミを出した。市教委によると、同小学校は学校内に給食室が併設されており、「除去食は、調理師から本人に直接手渡すようになっていた」といい、チヂミが除去食として提供された時点で、児童にもアレルギー原因物質が入っていることは理解できる形式となっていた。

 アレルギー物質を含むものは担任がおかわりをしないよう指導していたとしているが、市教委ではおかわりの際にほかの児童用のチーズ入りを食べた可能性もあると見て経緯を詳しく調査。「亡くなった原因が特定されたら、経緯を究明して遺族と話したい」とした。

 同小学校の5年生は1クラス31人で、給食には担任教諭1人が同席していた。調布市内では、22日に終業式の学校が多く、年内の給食は21日までだった。
 
 ≪88年には男児がそば食べ…≫給食でアレルギーの発作を起こして死亡した事故は、88年に札幌市の小学6年の男児が、そばを食べた後に発症し、帰宅途中に吐いたものを喉につまらせて亡くなった例がある。日本スポーツ振興センター学校安全部の調査によると、05年から08年の4年間で、学校の管理下で発生した食物アレルギー事例は804件。
 近年は、アレルギー疾患やアナフィラキシーショックの危険性も認知されており、文科省では「食に関する指導の手引」などで食物アレルギーを有する生徒への対応を明示。「学級担任等がアレルゲン(アレルギーを引き起こす原材料)を正しく理解し、給食当番や学級児童生徒の協力が重要」などとしている。

 ◆アナフィラキシー 食物、薬物、ハチ毒などが原因で起こるアレルギー反応の総称。食物では小麦、そば、甲殻類がよく知られる。通常、原因物質の摂取から2時間以内に起こり、皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に症状が表れる。ときに血圧低下など生命を脅かす危険な状態となり、これをアナフィラキシーショックと呼ぶ。語源は「ない」を意味するアナと「防備」を意味するフィラキシーの合成語で「なすすべのない無防備状態」の意。

[ 2012年12月22日 06:00 ]

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