衆院選で１０政党の党首による討論会を催したインターネット動画サイト「ニコニコ動画」。近年、小沢一郎氏ら有力政治家の登場が目立つが、運営しているのはニワンゴという会社。その親会社であるドワンゴの取締役に麻生氏のおいが０５年から名を連ねているのだ。福岡を本拠地とする麻生財閥の影響力はネット業界にも及ぼうとしている？

　「（取締役就任は）経営全般にわたる幅広い知見と豊富な経験を踏まえた客観的な視点が、当社の経営判断などの適正性確保に寄与すると判断したため」（ドワンゴ経営企画部）

　それはさておき、麻生氏のネット人気は底堅いものなのか。ネットニュース編集者の中川淳一郎さんは「麻生氏は日韓議連の副会長を務めていますが、嫌韓感情の強いネトウヨ（ネット右翼）にも支持されています。ただ、漫画が好きと政治家が言うだけで支持されてしまう単純さがネットの世界にはある。また麻生氏自身はツイッターなどで発信しないので、アラが出ていないという面はあります」と解説する。

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　「麻生さんは再登板したいという期待感を胸の内に秘めているはず。しかし、首相当時の０９年、解散の時期を読み誤り、自民党を下野させた責任は重い。まして再登板した安倍政権が何らかの理由で倒れて次は麻生さんということになれば、国民の違和感は相当なものになるのではないでしょうか」。浅川さんはそう危惧する。

　参議院選挙まで半年。有権者の視線は安倍首相の肩越しに、麻生氏の言動に注がれることになりそうだ。

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