【北陸発】金沢出身・板野さんら開発 アプリ 国際大会で入賞
iPad用 手使わずページめくり国連の「世界情報社会サミット」に関連して開かれる携帯端末ソフトの国際大会で、金沢市出身の板野英史さん(43)=東京都練馬区=らが開発したアプリケーションが、優秀作品の一つに選ばれた。米アップルのタブレット型端末「iPad(アイパッド)」用のアプリで、手を使わずに顔の動きだけで電子書籍や資料のページがめくれる優れもの。授賞式は二月三〜五日、アラブ首長国連邦・アブダビで開かれる。 アプリの名前は「マジック・リーダー」。アイパッドの内蔵カメラを使って顔の左右の動きを認識する仕組みで、例えば楽器を演奏中の譜面送りや、料理をしながらレシピの閲覧が手を使わずにできる。 アプリ開発者の板野さんとハワイ育ちのリオ・リーバスさん(30)=東京都港区=が、試行錯誤しながら約四カ月かけて制作。二〇一二年四月に無料のアプリとしてリリースし、利用者は今や約百五十カ国に広がる。 体が不自由な人でも簡単に使えると好評で、板野さんの元には、米国に住む四肢まひの人から「また一人で本が読めるようになった」と感謝のメールも届いた。 板野さんらは今回、国際大会「ワールド・サミット・アワード・モバイル」に応募。メディアや教育など八部門で各五つの優秀作品を選出するこの大会で、「マジック・リーダー」は自立支援部門の一つに輝いた。応募総数は世界各国から四百件を超え、日本からは唯一の受賞となった。 朗報に「受賞もうれしいが、アプリが広く知ってもらえるきっかけになれば、もっとうれしい」と板野さん。リーバスさんは「大きな会社などに属さなくても世界で認めてもらえ、とても励みになった」と喜ぶ。 二人は「今後もより便利で楽しく使えるアプリを開発したい」と意気込んでいる。 (酒井ゆり) PR情報
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