● ドイツ及びその他の国の映画パンフレット
女王さまはお若い
(MADCHENJAHRE EINER KONIGIN)
 DATA:1954・GER・B5・4P
 17歳でイギリスの王位を継いだビクトリア女王のラブロマンス。
 お忍びで恋を探しに出かけ、恋した学生は、実はお見合い予定の王子様でした…って、おいっ!(笑)。
 パンフレットは1枚紙2つ折。画像にはありませんが、裏表紙に若さ溢れるロミー・シュナイダーの写真が掲載されています。
プリンセス・シシー(SISSI)
 DATA:1955・GER・B5・4P
 オーストリア皇太子の花嫁探し。大公妃は妹の長女に白羽の矢を立てますが、皇太子は無邪気な妹のシシー(ロミー・シュナイダー)に一目惚れし…。
 パンフレットは1枚紙2つ折。ちなみに「女王さまはお若い」と同じ社の発行で通しNo.が入っています。「女王さま…」が323、こちらが419。いずれも12月の発行なので、1年間で約100冊のパンフレットが発行されたことになります。
トリプル・クロス
(SPION ZWISCHEN 2 FRONTEN)
 DATA:(1975)・GER・B5・12P
 実話を基にした、クリストファー・プラマー主演のスパイ映画。元泥棒がWスパイとなって活躍します。入り組んだストーリーが面白い作品。ちなみに、ロミー・シュナイダーはドイツの女スパイ。
 パンフレットは単色刷りの冊子タイプ。50年代後半の日本のプレスシートのような雰囲気です。
撃墜王アフリカの星
(STERN VON AFRIKA)
 DATA:(1957)・GER・B5・4P
 「アフリカの星」と呼ばれたドイツ軍の撃墜王ハンス・ヨアヒム・マルセイユの半生を描いた作品。哀愁を帯びたテーマ曲が印象に残ります。
 パンフレットは1枚紙2つ折の簡単なもの。ただ、ドイツのものとしては珍しく(?)表紙がフルカラー。
パリは燃えているか(BRENNT PARIS?)
 DATA:(1966)・GER・B5・24P
 米・仏・独オールスターキャストにより、ヒットラーのパリ焦土計画を阻止するレジスタンスの活躍を描いた作品。
 パンフレットはドイツ版だけに、パリ占領司令官役のゲルト・フレーベ中心の編集。
 ヒョットしたら、作品解説も彼を主役にし、パリを破壊から守った英雄の作品として紹介しているかも知れません(笑)。
007は二度死ぬ
(MAN LEBT NUR ZWEIMAL)
 DATA:(1967)・GER・B5・12P
 007シリーズ第5弾。日本を舞台にした怪作。メチャクチャな設定を真剣に映像化してしまった恐ろしい作品(笑)。
 パンフレットも「なんだこれは?!」の出来具合。余程つかみ所がなかったのか、おかしな写真ばかりが掲載されています。
カジノ・ロワイヤル(CASINO ROYALE)
 DATA:(1967)・GER・A4変型・12P
 パロディ版007。賑やかで、ハチャメチャで、要するにお馬鹿映画。本家007シリーズのその後を先取りしていました(笑)。
 パンフレットはお色気中心の写真掲載。ドイツの人は謹厳実直とのイメージですが、どうやらそうばかりでもなさそうです(笑)。
 なお、パンフレットのサイズをA4変型としましたが、感覚的にはB5をカットした程度の大きさとお考えください(以下同じ)。
サイレンサー・殺人部隊
(DIE MORDER STEHEN SCHLANGE)
 DATA:(1966)・GER・A4変型・12P
 サイレンサー・シリーズの第2弾。殺人光線による世界破滅を防ぐマット・ヘルム(ディーン・マーチン)の活躍を描いたスパイ・コメディ。賑やかな内容で、一体どこが「サイレンサー」なのかと(笑)。
 パンフレットは「カジノ・ロワイヤル」同様お色気中心の写真選択。アン・マーグレットよりもカミラ・スパーヴが目立つのは編集者さんのご趣味?
サイレンサー・待伏部隊(WENN KILLER AUF DER LAUER LIEGEN)
 DATA:(1967)・GER・B5・4P
 サイレンサー・シリーズの第3弾。UFO争奪を巡るスパイ戦が繰り広げられます。
 パンフレットは1枚紙2つ折の簡単なもの。特にこれと言った見所はありません。
ポイント・ブランク(POINT BLANK)
 DATA:1968・GER・A4変型・12P
 裏切りによって奪われた妻と金を取り返そうとするリー・マーヴィン主演のハードボイルド。殺人場面の描写が凄まじい迫力です。
 パンフレットは、そんな非情かつ強烈なタッチが誌面からほとばしる傑作。
 リー・マーヴィンとしても、この作品が彼のベストではないかと思います。
マンハッタン無宿
(COOGANS GROSSER BLIFF)
 DATA:(1969)・GER・B5・4P
 田舎の保安官イーストウッドが、逃がしてしまった凶悪犯逮捕のために、単身NYを駆け巡ります。
 パンフレットは1枚紙2つ折。若かりし頃のイーストウッドが精悍でクール。日本版のパンフレットでは見られない表情です。
 チラシ代わりに、日本版のパンフレットの間にこのドイツ版を挟んでおくのが良いかも知れません。
俺たちに明日はない
(BONNIE UND CLYDE)
 DATA:(1967)・GER・A4変型・12P
 アメリカン・ニューシネマの先駆けとされる、実在の男女2人組強盗犯の刹那的な半生を描いた青春映画。
 パンフレットは、他のドイツ版パンフレットに比べ、日本版で見慣れたシーンが数多く掲載されています。それだけこの作品はグローバルスタンダードな魅力に溢れていたということかも知れません。
卒業(DIE REIFEPRUFUNG)
 DATA:(1969)・GER・B5・4P
 若者が恋をしたのは不倫相手の娘。愛を知った彼は彼女の結婚式に乗り込んで…。
 サイモン&ガーファンクルのヒット曲に乗せて描く花嫁略奪映画。しかし、彼女を得た彼が最後に見せる呆然とした表情は…、やっちまったなァ(笑)。
 パンフレットはキャサリン・ロスのアップが嬉しい。ちなみに、「キャサリン・ロスに似ているかどうか」が、私の女性判定基準の一つ(笑)。
猿の惑星(PLANET DER AFFEN)
 DATA:(1968)・GER・B5・4P
 宇宙船が不時着した惑星は、英語を話す猿たちが人間狩りをする世界だった…。
 少々退屈な展開だし、結末も予想がつきますが、一目ですべてを理解させてしまうラストシーンは、これぞ映画の魅力だと思います。
 パンフレットは上半身裸のヘストンの写真が満載。こちらのほうがゴリラのよう(笑)。
ローズマリーの赤ちゃん
(ROSEMARIES BABY)
 DATA:(1968)・GER・A4変型・12P
 悪魔の子を身籠るローズマリー(ミア・ファーロー)の恐怖を描いたホラー・サスペンス。事実なのか、それとも妊娠ノイローゼによる妄想なのか…。
 余談ながら、原作者アイラ・レヴィンの「死の接吻」は私のミステリーベスト10の一つ。特に第2部のラストは「猿の惑星」のラストシーン級のショックでした。未読の方は是非ご一読ください。
 パンフレットは、ファーローのファンには気に入っていただけるかな、といった感じです。
ドクトル・ジバゴ
(DOKTOR SCHIWAGO)
 DATA:(1965)・GER・A4変型・20P
 ロシアの作家ボリス・バステルナークが描くロシア革命と、その激動期を生きた医師ジバゴの人生をデヴィッド・リーンが映画化した作品。
 パンフレットは日本版にない、叙情的な写真が多数掲載されています。カラーでないのがなんとも惜しまれます。
わが命つきるとも
(EIN MANN ZU JEDER JAHRESZEIT)
 DATA:(1965)・GER・A4変型・12P
 「ユートピア」の作家として知られるイギリスの法律家トーマス・モアの半生を描いた歴史ドラマ。
 外国のパンフレットはもっぱらまとめ買いを狙っているのですが、この作品はそうしたターゲットの中に良く入っています。欧米ではかなり人気の高い作品のようです。
 パンフレットはポール・スコフィールドのプチ写真集と言った趣。
ジャングル・ブック
(DAS DSCHUNGEL・BUCH)
 DATA:(1967)・GER・B5・4P
 キプリングの童話をディズニーが映画化。狼に育てられた少年と人食い虎との戦いなどを描きます。
 ただ、ドイツのパンフレットスタイルはアニメ作品には向いていません。
 アニメ作品はカラーで発行して欲しいところです。
おかしな二人(EIN SELTSAMES PAAR)
 DATA:(1968)・GER・B5・4P
 潔癖過ぎるジャック・レモンがずぼらなウォルター・マッソーのアパートへ転がり込んだことから起こる珍騒動。
 公開当時評判の良かった作品ですが、舞台系の作品は開放感に欠け、私にはいささかどうも…。内容が妙にシリアスなのも気になるところ。
 パンフレットは、表紙のマッソーの表情が見所、と言った程度で、特に見るべきところはありません。
バージニア・ウルフなんかこわくない(WER HAT ANGST VOR VIRGINIA WOOLF?)
 DATA:(1966)・GER・B5・12P
 愛の冷めた大学教授夫妻と、彼らの家を訪れた若い教授夫妻が見せる凄まじい会話劇。家庭生活の裏側に狂気の世界が…。
 アカデミー主演女優賞(エリザベス・テイラー)、同助演女優賞(サンディ・デニス)獲得作品。
 パンフレットにはおぞましいテイラーの写真がどっさり載っています。その意味では傑作パンフレット。
じゃじゃ馬ならし
(DER WIDERSPENSTIGEN ZAHMUNG)
 DATA:(1967)・GER・A4変型・12P
 シェークスピア作品の映画化。持参金目当てのリチャード・バートンが、じゃじゃ馬娘のエリザベス・テイラーと結婚し、手なずけるまでのコメディ。
 テイラーはボリュームがつきましたが、まだまだおキレイ。ただ、妹役のナターシャ・パインに、自然目は向いてしまいます(笑)。
 パンフレットには、テイラーの美しさを彷彿とさせる写真がないではありませんが、流石にこの頃になると「美人女優」よりも「大女優」のイメージ。
禁じられた情事の森
(SPIEGELBILD IM GOLDNEN AUGE)
 DATA:(1967)・GER・A4変型・12P
 ジョン・ヒューストン監督による「なんだこれは?」の変態さん映画。ホモのM・ブランド、欲求不満のE・テイラー、精神障害の隣人、覗きが趣味で裸で馬を駆る青年兵など、基地外さんたちのオンパレード。お話し的にも面白くありません。
 パンフレットは表紙のテイラーがチョット妖し気ですが、お話しの内容を窺わせるシーンはほとんどありません。良識的 な編集?
危険な旅路
(DIE STUNDE DER KOMODISNTEN)
 DATA:(1967)・GER・A4変型・12P
 ホテル売却のためハイチを訪れたR・バートンが反政府グループに加わり、見込みのない戦いに挑みます。E・テイラーはバートンのかつての恋人役。焼け木杭に火がつきそうになりますが、彼を捨て、夫とともにハイチを脱出します。機上の彼女にバートンの死のニュースが…。
 パンフレットには特段のものがありません。強いてあげれば、アレック・ギネスがピーター・セラーズに見えるのが面白い程度(笑)。
伯爵夫人
(DIE GRAFIN VON HONGKONG)
 DATA:(1967)・GER・B5・12P
 外交官M・ブランドと零落の伯爵夫人S・ローレンが船の中で巻き起こすロマンチック・コメディ。チャップリンの最後の作品。公開当時、評価が高かったとの記憶がありますが、私には古臭さが否めませんでした。主演のお二人もコメディ向きとは言い難い。
 パンフレットは、ページ全面大のローレンのアップやチャップリン本人、さらにはジュラルディン・チャップリン、ティッピー・ヘドレンの写真も掲載された優れもの。心得た編集だと思います。
イタリヤ式奇跡(SCHONE ISABELLA)
 DATA:(1967)・GER・B5・4P
 O・シャリフ王子の花嫁探し。喧嘩しながらも惹かれ合う気の強い田舎娘S・ローレンが、魔女の力を借りてめでたく結ばれます。
 ファンタスティック・コメディといった趣ですが、監督がジョセフ・ロージだけに、チラチラと社会性を滲ませます。
 パンフレットは、野性的で健康的なローレンが魅力を発揮しています。
バンドレロ(BANDOLERO)
 DATA:(1968)・GER・B5・4P
 銀行強盗に失敗し首吊り寸前のD・マーティンを兄J・スチュワートが助け、牧場主の夫人R・ウェルチを人質に逃亡します。
 保安官グループの追撃、メキシコ匪族の襲撃などがありますが、のんびりした内容・展開でパンチに欠けます。
 パンフレットは、最終ページにウェルチの大きな写真が掲載されているので、彼女のファンなら持っていても良いかな、という程度。
シャラ(SHALAKO)
 DATA:(1968)・GER・A4変型・12P
 ショーン・コネリー、ブリジットバルドー主演のウエスタン。ニューメキシコに狩猟にやってきたヨーロッパ貴族がインディアンに襲撃され、コネリーがこれを救います。ウエスタンらしい種々の見せ場が用意されていますが、切れが悪く盛り上がりません。
 パンフレットには、若干のケバさはあるものの、まずます魅力的だったBBの大きな写真がいくつかあります。日本版のパンフレットが芳しくないので、そのサポートに良いと思っています。
華やかな情事(PETULIA)
 DATA:(1968)・GER・B5・4P
 リチャード・チェンバレンの夫に飽き足らないジュリー・クリスティがジョージ・C・スコットと不倫関係に。それを知ったチェンバレンに殴打され、初めて彼の愛に気づきます…との、映像的にはともかく、お話としてはいささかどうも…の作品。クリスティも魅力無し。
 パンフレットは、表紙のクリスティーは良いのですが、インサイドは残念賞。
巨大なる戦場
(DER SCHATTEN DES GIGANTEN)
 DATA:1965・GER・B5・12P
 イスラエル建国を支えたアメリカ軍人の実話を映画化。カーク・ダグラス、ジョン・ウェイン、ユル・ブリンナー、フランク・シナトラ、センタ・バーガー、アンジー・ディキンソンの豪華出演陣。
 ただ、ダグラスとバーガー以外はほとんどカメオ出演(だったと思う)。
 また、戦争映画としても歴史映画としても見所に欠ける印象です。
 パンフレットは、少ないページの中に主要キャスト全員の写真を収めた見事な編集。
将軍たちの夜
(DIE NACHT DER GENERALE)
 DATA:(1966)・GER・A4変型・12P
 第二次対戦下のワルシャワ。女性が惨殺され、三人の将軍が容疑者と目され…の、異色ミステリー。ナチスが舞台だけに異様な雰囲気があり、緊迫感もなかなか。
 また、ピーター・オトゥールとドナルド・プレザンスの精神異常者はぴったりツボにはまっています。
 パンフレットはナチスの軍服だらけ。どんなお話しだったか想起しづらいのが難点。
悪魔の美しさ(LA BEAUTE DU DIABLE)
 DATA:(1949)・FRA・A4W・24P
 ファウスト伝説を基にしたルネ・クレールの風刺喜劇。ジェラール・フィリップのハンサムぶりが際立っています。
 パンフレットはフランスの超豪華版。表紙は中央が切り抜き、周囲が箔押し、裏にセロファンが貼付けられています。全24ページ。また、それとは別に、中央に4ページ大のポスター風折り込みページが綴じ込まれています。内容的にはほとんど写真集ですが、厚紙で重量感があり、
堂々たる風格です。
フェノミナ(PHENOMENA)
 DATA:(1967)・AUS・A4・28P 
 昆虫と話せる少女が巻き込まれるミステリー・ホラー。ただ、ダリオ・アルジェント監督作品だけに、怖さよりも生理的な気持ち悪さが先に立ちます。(笑)
 しかし、ジェニファー・コネリーは輝くばかりに美しい。
 パンフレットはフランスのもの。全16ページ。チョット豪華なプレスシートと言った雰囲気です。ジェニファー主体の編集ですが、印刷があまり良くなく、シーンの選び方も少々疑問。
大脱走(THE GREAT ESCAPE)
 DATA:(1963)・AUS・A4・24P
 第2次大戦下のドイツ、特別捕虜収容所に収監されたエキスパートたちが企てる脱走計画。脱走のための種々の準備等の顛末が面白く、オールスターのキャストもそれぞれに好演。
 …とは言うものの、画像のオートバイ・ジャンプ一発でマックィーンが全員を喰ってしまいました(笑)。
 パンフレットはオーストラリアのもの。ただし、PRINTED IN JAPAN。日本版とまったく同じ内容です。
カジノ・ロワイヤル(CASINO ROYALE)
 DATA:(1967)・AUS・A4・28P 
 上記の「大脱走」同様、Printed in Japanのオーストラリア版。表紙が若干異なりますが、その他は日本版と同じ内容。
スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(STAR WARS: EPISODE I - THE PHANTOM MENACE)
 DATA:1999・CAN・A3W・56P
 カナダ版の大型パンフレット。約34cm×28cm。間紙や折り込みページのある豪華版。キレイな印刷の大きな写真が贅沢に使われています。